米ホワイトハウス介入|ステーブルコイン利回り禁止か

米ホワイトハウスの暗号資産政策評議会はこのほど、暗号資産(仮想通貨)業界および伝統的な金融機関の代表者らと第2回会合を開催した。
ステーブルコインの利回りを巡る議論
今回の会合では、デジタル資産市場の構造に関する法律案における、ステーブルコインの利回りの扱いが主な議題となった。
参加者らは議論について生産的であったと評価している。しかし、双方の意見の隔たりは大きく、具体的な妥協点を見出すには至らなかった。
ステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨と価値が連動するように設計された仮想通貨である。価格変動が少ないため、決済や送金に広く利用されている。
このステーブルコインを保有することで得られる利回りや利息をどのように規制するかが、現在の大きな焦点となっている。
伝統的な金融機関の代表者らは、仮想通貨業界に対して厳しい姿勢を示している。銀行側の参加者は会合の中で、「利回りと利息の禁止原則」と題した文書を配布した。
この文書では、決済用ステーブルコインの保有や使用に関連して、保有者に金銭的または非金銭的な対価を提供することを全面的に禁止するよう提案している。
銀行側は、ステーブルコインが事実上の預金として機能することを警戒しており、既存の金融システムへの影響を懸念しているとみられる。
合意形成に向けた今後の課題
銀行側が提案した利回りの禁止は、ステーブルコインを発行する仮想通貨企業にとって事業モデルの根幹に関わる問題である。
利回りの提供は、ユーザーを引き付けるための重要な要素となっているからだ。そのため、仮想通貨業界の代表者らは銀行側の提案に対して難色を示しており、議論は平行線をたどっている。
ホワイトハウスは双方の対立を重く見ており、早期の解決を促している。会合の最後には、参加者に対して3月1日までに何らかの妥協点を見出すよう強く求めた。
デジタル資産市場の健全な発展のためには、明確なルール作りが不可欠である。政府としては、イノベーションの促進と金融システムの安定という2つの目標を両立させたい考えだ。
今後の議論の行方は、仮想通貨市場全体に大きな影響を与える可能性がある。ステーブルコインの利回りが禁止されれば、関連するプロジェクトやサービスの魅力が低下する恐れがある。
特に、分散型金融(DeFi)の分野においては、ステーブルコインの活用が前提となっているため、影響は計り知れない。
一方で、適切な規制が導入されれば、機関投資家などの市場参入を後押しする要因にもなる。期限とされた3月1日に向けて、業界内外での調整が急ピッチで進められる見通しだ。