Cryptonews.comにおける仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトの評価手法

編集長
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Shunsuke Saito
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暗号資産(仮想通貨)の世界では、人それぞれ重視するポイントが異なります。将来性のあるプロジェクトにじっくりと投資したい方もいれば、短期的なリターンやトレンド性を重視する方もいるでしょう。

私たちは、そうした多様なニーズに応えるために、ミームコインやDeFi(分散型金融)トークンなど、さまざまなジャンルの仮想通貨を対象に独自の評価を行っています。

これから仮想通貨に投資を始めたい初心者の方にも、すでに仮想通貨市場に慣れた上級者の方にも、信頼できる情報を提供することを目的としています。

評価はすべて、信頼性の高いデータに基づいて行われており、各プロジェクトには1〜10点(例:7.3、8.8、9.1など)のスコアを付けることで、より細かく、正確に比較できるようになっています。

この記事では、私たちがどのような基準で仮想通貨やブロックチェーンプロジェクトを評価しているのか、また、スコアにどのような要素が影響するのかを、わかりやすく解説していきます。

Cryptonews.comが仮想通貨・ブロックチェーンプロジェクトを評価する方法


私たちは、仮想通貨やブロックチェーンプロジェクトを2つのステップで評価しています。

まず最初に行うのは、「そもそも評価の対象にふさわしいかどうか」を見極めるステップです。ここでは、仮想通貨の中でも将来性があり、有望だと考えられるプロジェクトのみを対象とするために、明確な選定基準を設けています。

この最初の段階で選ばれるための条件は、以下のとおりです。

  • 開発活動が継続的に行われていること
  • 技術面での完成度や革新性があること
  • 各国の規制に対して一定の遵守体制が整っていること

これらの条件をクリアしたプロジェクトだけが、次の本格的な評価ステージへと進みます。

2つ目のステップでは、選定されたプロジェクトに対して、そのカテゴリ(例:ミームコイン、プレセール、DeFiトークンなど)に合わせた独自の評価基準を適用します。例えば、「革新性」「コミュニティの活発さ」「ブランディング」など、複数の観点からスコアをつけていきます。

評価には、統計的手法とリサーチの両方を組み合わせており、中でも特徴的なのが、「Zスコア(標準化スコア)」という方法を使ってデータを正規化している点です。

このZスコアによって、特定の銘柄だけが過剰に評価結果へ影響を与えるのを防ぎます。例えば、取引量が極端に多いコインや、非常にニッチなプロジェクトが平均値を大きくゆがめるようなことを避け、より客観的で公平な比較ができるよう工夫しています。

評価に使用するデータソースとリサーチ手法

私たちは、仮想通貨やブロックチェーンに関するプロジェクトを正しく評価するために、信頼性が高く、常に最新の情報を提供しているデータベースやプラットフォームから、各種指標を収集しています。

主な情報源は以下のとおりです。

  • GitHub:開発チームの活動状況や更新頻度を確認
  • CoinMarketCap、CoinGecko、TradingView:価格や取引量などの市場データ、テクニカル指標を取得
  • Etherscan、Solscanなどのブロックチェーンエクスプローラー:オンチェーン上の取引状況やユーザーの動きを分析
  • X(旧Twitter)、Reddit、Telegram:コミュニティの盛り上がりや、SNS上での反応をチェック

これらの情報に加えて、複数の仮想通貨向けの分析ツールともデータを照合することで、スコアの正確性と一貫性を高いレベルで保っています。

データは週ごとに最新のものに更新されており、すべての評価スコアは現在の市場状況を反映した、信頼できる情報に基づいて算出されています。

一般的な評価手法

私たちは、仮想通貨およびブロックチェーンプロジェクトを評価する際に、以下の9つの主要な評価基準を採用しています。これらの基準は、「仮想通貨のおすすめは?将来性のある銘柄ランキング」の選定にも使用されています。

ミームコインやプレセールなどのカテゴリ別評価を行う前に、まずこの一般評価をクリアしていることが前提となります。

1. 時価総額と流動性(15%)

  • 評価の目的:プロジェクトの規模や市場での安定性を判断する指標として活用する
  • 評価方法:時価総額に応じて、大型(100億ドル以上)、中型(10億〜100億ドル)、小型(10億ドル未満)に分類。加えて、流動性(売買のしやすさ)も評価に含める

2. 開発活動とコミュニティ支援(15%)

  • 評価の目的:継続的な開発とユーザーによる支援の強さは、プロジェクトの成長と安定性に影響する
  • 評価方法:GitHubの更新頻度、パートナーシップの有無、ロードマップの進行状況、X(旧Twitter)やRedditなどのコミュニティ活動を総合的に評価する

3. 技術的な強み(20%)

  • 評価の目的:ブロックチェーン技術の革新性は、プロジェクトの将来性や競争力に直結する
  • 評価方法:コンセンサスアルゴリズム、取引スピード、手数料、スケーラビリティ、セキュリティ構造などを確認する

4. 規制遵守とリスク(10%)

  • 評価の目的:法規制への対応力は、プロジェクトの信頼性と継続性に関わる重要な要素である
  • 評価方法:SECやCFTCなどの主要規制機関に対する整合性、将来的な規制リスクの有無を確認する

5. 実用性とユースケース(20%)

  • 評価の目的:実際の利用シーンがあるかどうかは、仮想通貨の本質的な価値を示す
  • 評価方法:スマートコントラクト、ステーキング機能、相互運用性などの機能性を評価する

6. トークノミクスとバーン機構(10%)

  • 評価の目的:供給モデルやインセンティブ設計は、価格の安定性や長期的な成長に影響する
  • 評価方法:最大供給量、発行ペース、ステーキング報酬、バーン機構の有無を確認する

7. パートナーシップとエコシステム(5%)

  • 評価の目的:外部連携の強さは、実装力や信頼性の高さを示す
  • 評価方法:技術企業や金融機関との提携状況、DeFiやNFT関連プロジェクトとの統合状況を調査する

8. 成長可能性とロードマップ(3%)

  • 評価の目的:明確で現実的な計画があるかどうかは、将来的な成長の見通しに関わる
  • 評価方法:ホワイトペーパーやマイルストーン、過去の進捗実績、類似プロジェクトとの比較を通じて評価する

9. リスク要因(2%)

  • 評価の目的:収益性とともに、リスクを正しく理解することが重要である
  • 評価方法:ボラティリティ、市場競争、過去のハッキングや技術的トラブルの履歴などを分析する

カテゴリ別評価手法

仮想通貨には、ミームコインやDeFiトークン、NFT関連銘柄など、さまざまなカテゴリが存在します。そのため私たちは、プロジェクトごとの特性に合わせて、一般的な評価基準とは別に、カテゴリごとの専門的な評価指標を導入しています。

以下では、カテゴリ別評価の具体例として代表的な2つのケースをご紹介します。なお、カテゴリ別の評価は、一般評価を通過したプロジェクトのみに適用されます。

1. プレセール/ICO銘柄の評価基準

プレセールとは、仮想通貨が一般市場で取引される前に、割引価格でトークンを購入できる機会のことを指します。上場前に参加できることで、価格が上昇した際には、より大きなリターンを狙える点が魅力です。

このカテゴリでは、以下の評価基準に基づいてプロジェクトをスコアリングしています。

  • チームと監査(30%):開発チームの信頼性、過去の実績、第三者機関による監査の有無を評価対象とする
  • 資金調達と出資者(25%):資金調達ラウンドの規模、業界パートナー、有力な支援者の存在を確認する
  • プレセール構造(20%):トークンの配分やベスティング(ロックアップ)スケジュールが透明かつ公平であり、小口投資家にも配慮されているかを重視する
  • 市場トレンドとの一致度(15%):AI、DeFi、ゲームなど、現在注目されている分野との親和性を評価する
  • 完売スピード(10%):販売のスピードや参加率をもとに、投資家からの関心度や期待の高さを測定する

2. ミームコインおよび草コインの評価基準

ミームコインや草コインは、インターネット文化や話題性を背景に人気を集める仮想通貨です。実用的なユースケースを持たないものも多い一方で、熱狂的なコミュニティの支援やSNSでの拡散力により価格が急騰するケースもあります。

そのため、短期的な戦略次第では大きな利益を狙える投機的なジャンルといえます。このカテゴリでは、以下の3つの評価項目に基づいてプロジェクトを評価しています。

  • コミュニティの強さ(50%):X(旧Twitter)、Telegram、Redditなどにおける投稿数や拡散力、参加者数、有名人の支持の有無などをもとに、コミュニティの活発さを測定する
  • バイラル性とブランディング(35%):ブランドが記憶に残りやすいか、SNSで広まりやすいか、ミームとして面白みやカルチャーとの親和性があるかなどを評価する
  • 短期的な価格変動(15%):価格の急騰・急落など、直近のボラティリティから短期的な収益性を分析する
この評価基準に基づくプロジェクト紹介ページ

3. 新興仮想通貨およびローンチ予定コインの評価基準

新興仮想通貨とは、最近ローンチされたばかりのデジタル資産を指します。ユーザー数が増えることで注目度が高まり、将来的に大きな成長が期待される可能性があります。

一方で、ローンチ予定のコインとは、まだ市場で一般公開されていない段階で購入できる仮想通貨のことを指します。多くの場合、プロジェクトの開発資金を集めることが目的となっており、価格が安いうちに投資できるチャンスがある反面、ハイリスク・ハイリターンの性質を持つのが特徴です。

私たちは、こうした新興・未公開の銘柄を、以下の4つの評価軸でスコアリングしています。

  • 技術革新と独自性(25%):高速な取引処理、ユニークなアプリケーション、新たなユースケースの提供など、市場に新しい価値をもたらす技術的特長を評価する
  • 初期採用の可能性(25%):実用性、パートナーシップ、SNS上での注目度などをもとに、ユーザーによる早期採用の見込みを分析する
  • ロードマップ(25%):機能のリリース予定や主要マイルストーンが明確かつ現実的であるかを評価し、プロジェクトの計画性と信頼性を測定する
  • 市場での差別化(25%):競争の激しい領域(例:DeFiやレイヤー1チェーン)において、他のプロジェクトとどのように差別化されているかを重視する

なお、こうした新興プロジェクトの中には、開発チームの情報やユースケースが不透明なものも見受けられます。例えば、Pump.funのようなプラットフォームで匿名作成されたトークンは、技術的な裏付けよりも、話題性やSNSでのバイラル拡散によって一時的な注目を集めることがあります。

このように、従来のファンダメンタル分析が難しいケースでは、24時間の価格変動率や時価総額の急激な伸びといった市場の反応を重視し、いわゆる「群衆の知恵」をもとに評価を行うこともあります。

この評価基準に基づくプロジェクト紹介ページ

スコアと重み付け

私たちの評価システムは、すべてのプロジェクトを正確かつデータに基づいて分析することを目的に、「一般評価手法」と「カテゴリ別評価手法」のバランスを重視して構成されています。

まず、すべてのプロジェクトに対して一般評価が行われますが、ここでのスコアは最終的な点数に反映されるものではありません。このステップは、あくまで「最低限の評価基準を満たしているかどうか」を判断するためのもので、通過/不通過の2択で判定されます。

この審査を通過したプロジェクトに対して、次にカテゴリ別の評価基準を適用し、本格的なスコアリングを行います。各評価項目は1〜10点のスケールで採点され、そこにあらかじめ設定された重み(%)を掛け合わせて、総合スコアを算出します。

例えば、「ミームコインのベストランキング」を評価する場合、最初に一般評価の中で時価総額や流動性といった基本的な指標をチェックします。その上で、「バイラル性」や「ブランディング」といったミームコイン特有の評価指標を用いて、最終的なスコアを算出します。

なお、各ランキングは市場環境や最新データに応じて定期的に更新されており、常に信頼性の高い情報提供を目指しています。

データの正規化と各項目のスコア計算

私たちは、異なる規模のプロジェクトを公平に比較するために、「Zスコア(標準化スコア)」という統計手法を使ってデータを正規化しています。

Zスコアは、ある数値が平均からどれだけ離れているかを示す指標です。これにより、ビットコインのように時価総額が極端に大きい銘柄が、他のプロジェクトの評価に過剰な影響を与えるのを防げます。

正規化されたデータには、各評価項目ごとに設定された重みをかけて、最終スコアを算出します。例えば、取引スピードが平均より速ければ「技術的な強み」のスコアが上がり、流動性が低ければ「時価総額と流動性」のスコアが下がるといった仕組みです。

この方法により、特定の要素に偏らないバランスの取れた評価が可能となり、信頼性の高いスコアが実現されています。

編集方針と専門家によるレビュー体制


私たちは、すべての評価が信頼性の高い情報に基づくよう、厳格な編集基準と専門家によるチェック体制を整えています。評価にあたっては、「正確性・透明性・公平性・真実性・責任感」の5つの原則を大切にしています。

まず、各プロジェクトのスコアは仮想通貨アナリストが精査し、技術面やデータの整合性を確認します。さらに、ブロックチェーン技術の専門家やデータサイエンティストが連携し、スコアの妥当性や評価方法の一貫性を検証します。

例えば、GitHub上の開発状況はアナリストがチェックし、技術的な要素(スケーラビリティやセキュリティ設計、コンセンサスアルゴリズムなど)は技術者が評価を担当します。

また、すべての評価はファクトチェックとデータの照合を経て最終決定されます。GitHub、CoinMarketCap、Telegramなどの信頼性の高い情報源を活用し、複数の角度から指標の正確性を確認し、編集チームと業界の専門家が最終的な判断を下します。

このように、アナリスト・編集者・専門家が連携することで、私たちは正確かつ信頼できるスコアを提供しています。仮想通貨を選ぶ際に、ユーザーが安心して参考にできる情報を目指しています。

※詳しくは、編集ガイドラインをご覧ください。

評価手法の継続的な更新


私たちは、仮想通貨市場の変化や新たなトレンド、技術の進化に対応するために、評価手法を定期的に見直し・改善しています。これにより、評価基準が常に最新の業界動向と合致し、正確で信頼できる内容であることを維持しています。

例えば、規制の変更、新たなブロックチェーンの活用事例、データ分析手法の進化などに応じて、評価項目や配点バランスを柔軟に調整しています。こうした更新は、市場調査と専門家・アナリスト・業界関係者との議論に基づいて行われます。

実際に、DeFi領域で革新的なステーキングモデルが登場した場合は、「ユースケース」や「トークノミクス」の評価項目に反映させるなど、内容を随時アップデートしています。

このような継続的な最適化を通じて、私たちは常に信頼性のある評価を提供し、読者が最新の情報をもとに判断できるようサポートしています。

最近の更新内容

  • 2025年1月の更新:一般評価のスコアは、最終的な総合評価には加算されなくなりました(一部カテゴリを除く)。現在は、プロジェクトが評価対象として適切かどうかを判断するための「通過/不通過」の基準としてのみ使用されています。
  • 2025年2月の更新:「新興コイン」のカテゴリについて、評価手法をより細分化しました。これにより、一部の仮想通貨には個別の評価基準が適用されるようになっています。なお、情報が十分に得られない新規プロジェクトについては、ファンダメンタル分析に加え、市場でのパフォーマンス(例:価格推移や出来高)を重視した評価を行うケースもあります。
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