米ミネソタ州、仮想通貨ATMの全面禁止法案を提出

仮想通貨規制
暗号資産ジャーナリスト
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米ミネソタ州のエリン・コーゲル下院議員は2月23日、州内における仮想通貨ATMの全面禁止を定めた法案を提出した。

高齢者を狙う詐欺被害の急増が背景に

ミネソタ州では現在、約350台の暗号資産(仮想通貨)ATMが稼働している。

2024年に導入された規制枠組みでは、取引上限額を1日2,000ドルに設定するなどの対策が講じられていた。しかし、高齢者を標的とした詐欺被害が後を絶たず、方針の転換を迫られる形となった。

法執行機関の証言によると、仮想通貨ATMは詐欺師にとって格好の標的となっている。2025年の11カ月間で、全米における関連被害額は3億3350万ドルを超えた。

ミネソタ州内だけでも約54万ドルの損失が報告されている。このような仮想通貨詐欺の手口は年々巧妙化している。

詐欺師は政府職員や家族を装い、被害者を言葉巧みに誘導してATMから資金を送金させる手口を多用する。

一度送金された資金は海外へ流出するため、回収は事実上不可能となっている。既存の保護措置では不十分であるという認識が、今回の全面禁止法案の提出につながった。

業界の反発と今後の法案の行方

今回提出された法案が可決された場合、ミネソタ州は米国で初めて物理的な仮想通貨端末を全面的に排除する州となる。

ただし、規制の対象は物理的なATMに限定されており、オンラインでの取引は引き続き合法として扱われる。オンラインでの安全な仮想通貨買い方を学ぶことが、被害を防ぐ第一歩となる。

州の商務省はこの法案を強く支持しており、さらなる消費者保護策の導入も検討している。

一方で、すでにコンプライアンス体制に資金を投じてきたATM運営企業からは反発の声が上がっている。州内で50台の端末を運営するCoinFlip(コインフリップ)などは、全面禁止ではなく規制の強化で対応すべきだと主張する。

また、マサチューセッツ州でも大手運営会社のBitcoin Depot(ビットコイン・デポ)が詐欺を助長したとして非難を浴びるなど、業界全体への風当たりは強い。

現在、法案は委員会の審議段階にあり、採決の日程は未定となっている。全米の多くの州が規制強化の方向へ進む中、ミネソタ州の極端な対応がどのような結末を迎えるのか注目が集まる。

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