仮想通貨取引所クラーケン、新サービス「Kraken Prime」発表

暗号資産(仮想通貨)取引所大手のクラーケンは3日、機関投資家向け統合プラットフォーム「Kraken Prime」の提供を開始した。
新プラットフォームは取引、保管、融資サービスを単一のインターフェースで一元化し、機関投資家の複雑な運用ニーズに対応する。
クラーケンは2011年の設立以来培った運用ノウハウを活用し、従来の金融機関や他の仮想通貨プラットフォームとの競争を目指す。
統合されたプライムブローカレッジサービス
Kraken Primeは機関投資家の仮想通貨運用を効率化するために設計された統合プライムブローカレッジプラットフォームだ。
顧客は20以上のグローバル取引所からの流動性にアクセスでき、これにより仮想通貨市場の90%以上をカバーする。
プラットフォームの主要機能には、高度な取引ツール、T+1信用取引サービス、資産担保融資、24時間体制のサポートが含まれる。
顧客は米国州認可銀行であるクラーケンファイナンシャルが管理する保管口座から直接取引を実行でき、コンプライアンスとセキュリティを確保している。
複数の取引所からの流動性を集約することで、スリッページを削減し、約定品質の最適化を実現する。
クラーケンのデビッド・リプリーCEOは、変動の激しい市場において信頼性と一貫性に重点を置いたプラットフォームの重要性を強調した。
規制環境の改善と事業拡大
今回のサービス開始は、トランプ政権下での仮想通貨規制の明確化という追い風の中で実現した。
クラーケンは2025年3月にSECからの訴訟が取り下げられ、規制面での不透明感が解消されている。
同社は機関投資家向けサービスの強化に積極的で、15億ドルでの先物取引プラットフォームNinjaTrader買収や欧州での規制対応デリバティブサービス開始など、グローバル展開を加速している。
資産運用会社、ヘッジファンド、企業からの需要増加を受け、保管、執行、融資における複雑な運用ニーズへの対応が急務となっていた。
クラーケンファイナンシャルの保管サービスとKraken Primeの統合プラットフォームは、資産セキュリティと規制遵守という機関投資家の重要な懸念事項に対処することを目的としている。
同社は仮想通貨サービスの主要プロバイダーとしての地位確立を目指している。
今回のKraken Primeの提供開始は、多くのユーザーにとって仮想通貨取引所おすすめを選ぶ際の新たな基準となるだろう。
また、グローバルな競争が激化する中で、クラーケンのような海外仮想通貨取引所の動向も注目されるだろう。