33億円超のBTC保有|トランプ家支援のマイニング企業の実態

トランプ家が支援する暗号資産(仮想通貨)マイニング企業のアメリカン・ビットコインは6日、設立以来215ビットコイン BTC +0.66%を蓄積していたことが米SECへの提出書類で明らかにした。
提出された書類によると、同社が保有するビットコインは2300万ドル(約33億3500万円)相当に上る。
アメリカン・ビットコインはビットコインを長期的な資産と見なしており、今後も保有量を増やしていく方針である。
トランプ家の支援と事業戦略
アメリカン・ビットコインは、大手仮想通貨マイニング企業Hut 8と、エリック・トランプ氏およびドナルド・トランプ・ジュニア氏が支援するAmerican Data Centersの合併により誕生した。
エリック・トランプ氏は共同創設者兼最高戦略責任者を務めている。同社は最大のビットコインマイナーになることを目指している。
その戦略は、市場価格を下回るコストでビットコインを生産し、蓄積することに重点を置いている。
アメリカン・ビットコインは、仮想通貨の蓄積を単なる副産物ではなく、中核事業と位置付けている。
事業拡大と利益相反への懸念
同社の動きは、トランプ家による広範な仮想通貨事業展開の一環と見られる。
これには、トランプコインやメラニアコインといったミームコインの発行や、ステーブルコインUSD1をローンチしたワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)への出資が含まれる。
アメリカン・ビットコインは現在、ナスダック上場企業であるグリフォン・デジタル・マイニングとの合併を進めている。
この合併は、迅速な株式公開を目的としており、取引後も同社が98%の過半数所有権を維持する計画だ。
一方で、こうした動きには批判も集まっている。トランプ関連のミーム銘柄は仮想通貨取引所がその保有の大半を占めており、利益相反や政治的影響力の行使につながる可能性が指摘されている。