SECのゲンスラー委員長が来年1月退任|XRPやSOL価格が上昇

米証券取引委員会(SEC)は21日、ゲイリー・ゲンスラー現委員長が2025年1月20日付で退任することを発表した。
同氏は、「SEC職員と働けたことは生涯の栄誉です。この大きな責任を私に託してくれたバイデン大統領に感謝します。」と述べた。
この発表を受け、SECおよび同氏が規制の対象として見ている暗号資産(仮想通貨)のリップル(XRP) XRP +0.11%とソラナ(SOL)
SOL +0.99%などの価格が大きく上昇した。
仮想通貨業界とゲンスラー氏
ゲンスラー氏は、2021年4月17日にSECの委員長として就任。米金融市場の効率性、回復力、完全性を高めるための規則制定アジェンダを通じてSECを率いてきた。
ただし同氏は、仮想通貨業界に対して厳しい規制の目を向けてきていことで、多くの業界関係者から批判の声を浴びてきている。
特筆すべきは同氏が、「中央集権型取引所での仮想通貨取引の大半は証券法に違反している。」という姿勢を見せていることだ。
これまでも、バイナンスやコインベースなどの仮想通貨取引所、ユニスワップなどの分散型取引所(DEX)、ロビンフッドなどの大手企業などに対して法的措置を行ってきた。
また、Web3.0企業リップル社とは、2020年から現在までの間、複数回に渡って裁判も行ってきている。
この裁判は、リップル社が登録証券であるXRPを使い資金調達を行ったとして、SECが訴えを起こしたことで開始された。
XRPやSOLなどアルトコインが上昇
今回の同氏退任のニュースを受け、証券性を疑われてきたXRPやSOLなどのアルトコインが大きく上昇を見せた。
XRP価格は、過去24時間で20%以上の上昇。
SOL価格は、同期間で10%以上の上昇を見せている。
XRP価格は以前にも、ゲンスラー氏がSECを去る可能性を示唆する声明を発表したことで、2023年7月に記録した直近高値を上回る動きを見せている。
今回の上昇により、XRPは2021年9月に記録した直近高値、SOLは2021年11月に記録した最高値を上回っている。