日本取引所グループ、2027年にBTCなど仮想通貨ETF上場か

日本取引所グループ(JPX)は4月30日、2027年にも暗号資産(仮想通貨)の現物ETFの上場を目指す方針を明らかにした。
米国市場の成功が後押し
日本取引所グループの山道裕己CEOは、米ブルームバーグのインタビューで今後の展望を語った。米国の現物ETFの成功を受け、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)に連動する商品をターゲットにしている。
同社は2025年3月に、仮想通貨関連資産の上場に関する意向を初めて示していた。現在は法整備が明確になり次第、速やかに手続きを進める準備を整えている。
実現すれば、機関投資家や個人投資家に対し、規制に基づいた安全な市場参加の機会を提供できる見込みだ。
単一の銘柄だけでなく、複数の銘柄を組み合わせた分散型商品の提供も視野に入れている。
分散型商品の提供は市場の流動性を向上させ、価格変動や資産管理といった直接保有のリスクを軽減できる。アジア市場において、先行する香港や韓国に対する日本の競争力を高め、世界の資金を呼び込む狙いもある。
法整備と税制改正が鍵に
ETF上場の実現には、国会での金融商品取引法の改正が不可欠となる。また、仮想通貨の利益に対する税制の明確化も重要な課題だ。
現在は最大55%の税率が適用される雑所得に分類されているが、より税率の低い申告分離課税への移行が議論されている。
金融庁からの承認を得るためには、安全な資産管理や市場監視、情報開示の基準を満たす必要がある。日本は過去の流出事件を背景に、投資家保護を最優先とした慎重な規制を敷いてきた。
山道CEOは、法整備が遅れた場合は上場時期が2028年にずれ込む可能性もあると強調している。
米国では2024年にビットコインETFが承認され、香港でも同様の動きが続いている。
こうした世界的な潮流が、日本国内における機関投資家の需要を加速させている。政治的な合意形成の遅れや手数料の高さといった課題はあるものの、日本の厳格な取引所ルールは安全な市場基盤になると期待されている。