ビットコイン税率の計算方法|年収別税金も解説【最新版】
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ビットコイン BTC +2.66%をはじめとする暗号資産(仮想通貨)市場は再び大きな盛り上がりを見せており、個人投資家の参入も加速しています。それに伴い注目されているのが、「仮想通貨にかかる税金」や「税率」といった納税に関する知識です。
ビットコインは、値上がり益を狙える魅力的な資産である一方で、税制を正しく理解していないと想定外の税金が課されるリスクもあります。特に、「どのタイミングで課税されるのか」「利益がいくらなら確定申告が必要なのか」「税率は何%なのか」など、初心者には分かりづらい点が多く、申告漏れや過少申告によって税務署から連絡が来るケースも増加傾向にあります。
そこで本記事では、ビットコインの税金の仕組みや利益別の税率シミュレーションなどについて解説します。ビットコインや仮想通貨で利益を出した・これから始める予定がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
本記事の要約
- ビットコインの利益は所得税法上「雑所得」に分類され、原則として給与所得などと合算される総合課税が適用されます。
- 税率は所得に応じた累進課税で、最大で所得税45%+住民税10%の合計55%になる場合もあります。
- 利益の計算には「総平均法」または「移動平均法」を用い、正確な取得単価を把握することが重要。
- 年間20万円以下の雑所得であれば給与所得者は確定申告不要となるケースもありますが、住民税の申告は必要。
- 仮想通貨の損失は原則として他の所得と損益通算・繰越控除できず、正確な記録と早めの税額試算がリスク回避に繋がります。
ビットコイン(BTC)リアルタイムチャート
ビットコイン(BTC)価格予想チャート
ビットコインの税金に関する基本知識
プレセール仮想通貨、とりわけビットコインは、世界的な需要の高まりとともに投資対象として注目を集めています。
しかし、値動きの激しさに加え、税制上のルールを正しく理解していないことによるトラブルや追徴課税のリスクも年々増加しています。
「どのタイミングで税金が発生するのか?」「どのように税率が決まるのか?」という疑問をお持ちの方のために、ここでは税制の仕組みを基礎からわかりやすく解説します。
ビットコインの利益は「雑所得」として課税される
仮想通貨や草コインで得た利益は、所得税法上「雑所得」に分類されます。これは、FXや原稿料、副業収入などと同様の扱いで、サラリーマンの給与所得や個人事業の事業所得とは異なる区分です。
たとえば、以下のようなケースが「雑所得」に該当します。
仮想通貨同士の交換も課税対象です。たとえばBTC→ETHに交換しただけでも、BTCの含み益が実現したとみなされて課税対象になります。
総合課税となり給与などと合算
ビットコインの雑所得は、総合課税の対象となります。つまり、給与所得や不動産所得などと合算した上で、所得税が決まります。このとき、所得が増えるほど税率が高くなる「累進課税制度」が適用されます。
もし仮想通貨取引を継続的かつ反復的に行い、事業としての実態があると税務署に認められた場合は、「事業所得」として申告できる場合もあります。
ただし、最終的な判断は税務署の個別判断となるため、多くの個人投資家や仮想通貨の億り人にとっては、雑所得での申告が現実的です。
所得税は、以下のような7段階の累進税率が適用されます。これに加え、住民税(基本10%)も課税されるため、最大で55%の税率になる可能性があります。
課税所得額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超~330万円以下 | 10% | 9万7500円 |
330万円超~695万円以下 | 20% | 42万7500円 |
695万円超~900万円以下 | 23% | 63万6000円 |
900万円超~1800万円以下 | 33% | 153万6000円 |
1800万円超~4000万円以下 | 40% | 279万6000円 |
4000万円超 | 45% | 479万6000円 |
課税所得は、年収から基礎控除や社会保険料控除、各種所得控除を差し引いた金額です。
たとえば、年収500万円の給与所得者であれば、課税所得は概ね330〜370万円程度になります(扶養や保険によって変動)。
ここに仮想通貨の利益が上乗せされると、税率が1段階〜2段階上がるケースもあります。
ビットコイン税金は最大55%になるケースも
課税所得額 | 所得税率 | 住民税 | 合計税率 |
---|---|---|---|
~195万円 | 5% | 10% | 15% |
~330万円 | 10% | 10% | 20% |
~695万円 | 20% | 10% | 30% |
~900万円 | 23% | 10% | 33% |
~1,800万円 | 33% | 10% | 44% |
~4,000万円 | 40%/td> | 10% | 50% |
4,000万円超 | 45% | 10% | 55% |
※「課税所得」とは、年収から各種控除を引いた後の金額です。
また、以下のようなケースが実際によくあります。
ケース:年収700万円のサラリーマンがビットコインで100万円の利益を得た場合
- 合計所得:約800万円
- 税率が23%から33%へジャンプ
- 税負担が約10万円以上増加する可能性あり
このように、「仮想通貨の利益分だけ納税すればいい」と思っていたら、他の所得との合算で税率が上がるという落とし穴があるため要注意です。2025年の仮想通貨バブルで大きな利益を得た場合、確定申告時に数十万円〜数百万円単位の税負担が生じる可能性があります。
特に「利確したが納税額を考慮していなかった」というケースでは、納税資金が足りないという深刻な問題になることも。事前に以下の準備をしておきましょう。
- 利益確定前にシミュレーションをしておく
- 利益の一部を納税用に現金で確保しておく
- 税理士に相談する、または計算ツールを活用する
申告分離課税との違いに注意
株やFXなどの投資は、「申告分離課税」が適用され、一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)の税率です。
一方、仮想通貨やミームコインは総合課税のため、以下のような違いがあります。
項目 | 仮想通貨(ビットコイン) | 株・FX(申告分離課税) |
---|---|---|
課税方式 | 総合課税(累進税率) | 申告分離課税(固定税率) |
所得区分 | 雑所得(または事業所得) | 譲渡所得(または先物) |
損益通算 | 原則不可 | 可能(同一課税区分内) |
繰越控除 | 原則不可 | 可能(最大3年繰越) |
このため、「株と同じように税金を払えばいい」と誤解すると、後で追徴課税を受ける可能性があるため要注意です。しかし、仮想通貨の分離課税も始まる可能性もあるため、期待しておきましょう。
ビットコインの税金の計算方法
ビットコインの税金は、「売ったとき」や「使ったとき」など、利益が確定したタイミング(譲渡時)で発生します。
そのため、「まだ日本円にしていないから税金はかからない」と思っていても、実は課税対象になっているというケースも多くあります。
ビットコイン税金・利益の基本的な計算式
ビットコインの課税対象となる利益は、次の式で求められます。
- 利益 = 売却額(または利用額)- 取得費用(購入価格+手数料)
たとえば
- 1BTCを300万円で購入
- その後400万円で売却
この場合、利益は「400万円 - 300万円 = 100万円」となります。売却でなく商品購入・ICO仮想通貨同士の交換も「利益確定」となります。
利益計算で控除できる「取得費」には、以下のようなものが含まれます。
- 仮想通貨の購入価格
- 取引時の手数料(スプレッド含む)
- 海外送金・ネットワーク手数料(ただし条件あり)
- 会計ツール利用料(業務用途の場合)
これらを正確に計上することで、不要な課税を避け、利益の正確な把握につながります。
おすすめ仮想通貨を売却・使用した結果、購入時より価格が下がって損失が出た場合は、当然ながら「利益ゼロまたはマイナス」となり、その取引自体には課税されません。
ただし、雑所得は他の所得と損益通算ができないため、他の利益(たとえば給与や株式の利益)からこの損失を差し引くことはできず、節税には使えない点に注意が必要です。
ビットコインの税金「総平均法」と「移動平均法」の違い
ビットコインを複数回に分けて購入している場合、どの価格を「取得単価」として使うかが重要です。この計算方法には、以下の2つの方式があります。
項目 | 総平均法 | 移動平均法 |
---|---|---|
内容 | すべての取得価格を平均して計算 | 取引のたびに平均取得価格を更新 |
計算のしやすさ | 比較的簡単 | 複雑 |
向いている人 | 取引回数が少ない人、長期保有者 | 頻繁に売買するトレーダー |
税務署の推奨 | 一般的に利用されている | 認められているが正確な記録が必須 |
国税庁は、仮想通貨やアルトコイン取引の税金計算をサポートするための計算用Excelシートを公開しています。主な特徴は以下です。
- 総平均法で利益を自動算出
- 複数のP2P取引所のデータを統合可能
- 利用は無料
仮想通貨の取引履歴が多くなると、人力での計算や記録は現実的ではありません。近年では、税務計算に特化したツールや専門家のサポートも充実しています。
おすすめの計算支援ツール
- Gtax:国内外のおすすめ仮想通貨取引所に対応、確定申告用データ出力可能
- Cryptact(クリプタクト):売買ごとの利益を自動計算、グラフ表示も可能
- 国税庁Excel計算表:公式が出している総平均法対応の無料シート
ビットコイン税金計算ツールを使うメリット・デメリット
メリット
- 複雑な計算を自動で行えるため、ミスや手間を大幅に軽減できる
- 複数の仮想通貨取引所・通貨に対応しており、取引履歴の一括管理が可能
- 確定申告用の計算書や帳票を自動で出力でき、申告作業を効率化
- 税理士とのデータ共有がスムーズで、専門家に任せやすくなる
デメリット
- 年間取引量によっては有料プランに加入が必要でコストがかかる
- 一部の海外取引所やマイナー通貨には未対応の場合がある
- 自動計算に頼りすぎると、インポートミスやデータ抜けに気づけない可能性
- NFT・DeFi・ステーキング報酬など特殊取引には手動対応が必要な場合もある
ビットコインやその他の新しい仮想通貨の取引が増えるにつれ、税金計算の手間やミスのリスクも高まっています。
とくに複数の取引所(KYC仮想通貨取引所なども)を利用していたり、年間取引回数が多い方にとっては、手作業での計算には限界があるのが実情です。
こうした中で、税金計算ツールは煩雑な計算や記録の手間を軽減し、正確な申告をサポートする心強い味方になります。
自動で損益を集計し、確定申告書類をそのまま出力できる機能も搭載されているため、初めて確定申告を行う方でも安心して利用できます。
ただし、対応取引所やDEX、通貨には制限がある場合もあり、100%正確に自動処理されるとは限らないため、最終的な数値の確認や、特殊取引の手動入力には十分注意が必要です。
年収別・ビットコイン利益に対する税金シミュレーション
ここでは、年収別にビットコインで得た利益に対する税金の概算額を確認していきます。
年収×利益別の税額早見表
以下の表は、「年収+ビットコイン利益」を合算した所得に応じた概算の税額(所得税+住民税)をシミュレーションしたものです。
※あくまで参考値であり、実際の税額は所得控除(基礎控除・社会保険料控除等)や扶養状況により異なります。
年収 | 利益 | 合計所得 | 課税所得 | 想定税率 | 所得税+住民税 |
---|---|---|---|---|---|
300万円 | 30万円 | 330万円 | 約282万円 | 約20% | 約56,000円 |
500万円 | 100万円 | 600万円 | 約552万円 | 約30% | 約180,000円 |
800万円 | 200万円 | 1,000万円 | 約952万円 | 約33% | 約330,000円 |
1200万円 | 300万円 | 1,500万円 | 約1,452万円 | 約43% | 約624,000円 |
- 基礎控除は48万円と仮定
- 所得税+住民税(10%)の合計で試算
- 配偶者・扶養控除などは考慮せず、独身・控除最低ラインの前提
- 表の税率は課税所得に基づく目安
年収が高くなるほど、同じAI仮想通貨などの利益でも適用される税率が高くなり、納税額が増えるのが累進課税の特徴です。住民税は一律10%として加算。住んでいる自治体によって多少の差はあるものの、大きな違いはありません。
実際の確定申告では、社会保険料控除・扶養控除などが差し引かれるため、税額はやや下がる可能性があります。
20万円以下なら申告不要?条件を詳しく解説
仮想通貨取引での利益が少額だった場合、「確定申告が必要なのかどうか」が気になるところです。結論から言うと、条件次第では申告が不要となるケースがありますが、完全にノーリスクではないため、注意が必要です。
以下の3つの条件すべてを満たすと、確定申告の義務はありません。
例外として、住民税の申告は必要になるケースが多いです。「確定申告は不要でも、住民税の申告が必要な場合がある」ことを見落としてはいけません。
住民税は市区町村が課税するため、別途自治体に申告書を提出しなければならないことがあります。特に、副収入に関する情報が市区町村に届かないと、未申告扱いになるリスクがあります。
副業でのビットコイン運用者は注意
副業としてビットコインを扱っている人、あるいは本業の収入に加えて仮想通貨やエアドロップで利益を得ている人は、以下のポイントに特に注意が必要です。
ビットコインウォレットなどの利益も副業収入と同じく雑所得に分類されます。そのため、ビットコインでの利益と副業の利益は合算して、20万円を超えたら確定申告が必須になります。
仮想通貨の損失は原則として以下の点に注意しましょう。
つまり、「ビットコインで損したから副業の利益を減らして節税」はできません。
税務調査の対象になるリスクもある
仮想通貨取引が活発化している現在、税務署は特に爆上げ仮想通貨ユーザーに目を光らせています。
以下のような場合は調査対象になりやすいです。
万が一「重加算税」の対象になると、本来の税額に35~40%のペナルティが加算されることもあります。副業×ビットコインの利益を合算した結果、想定より高い税率が適用されることも多々あります。
たとえば
- 給与年収500万円
- 副業で30万円
- ビットコインで80万円
- 合計610万円
約30%の税率であるため、110万円の副収入に対して約33万円の税負担が発生します。
「せっかく副業で稼いだのに手取りが激減…」というケースを防ぐためにも、利益の出た時点で納税額を試算しておくのが重要です。ビットコインを匿名購入することも可能ですが、しっかりチェックしておきましょう。
ビットコイン税金・税率における注意点
ビットコイン税金・税率における注意点と対策を3つ解説します。
- 課税タイミングを誤認し、知らないうちに申告漏れになる
- 総合課税によって税率が跳ね上がり、想定以上の税負担となる
- 損益通算や損失繰越ができず、損をしても税金対策に使えない
①:課税タイミングを誤認し、知らないうちに申告漏れになる
ビットコインに税金がかかるのは「売却時だけ」と誤解している方は少なくありません。しかし、実際には他の仮想通貨への交換や商品購入に使用した場合も、税務上は利益が確定したとみなされ課税対象になります。仮想通貨の口座開設ボーナスなども注意してください。
このような誤認があると、無自覚のまま申告漏れを起こし、後に税務調査で指摘を受けるリスクがあります。
②:総合課税によって税率が跳ね上がり、想定以上の税負担となる
仮想通貨の利益は「雑所得」として総合課税され、給与など他の所得と合算されるため、所得額が増えることで税率が段階的に上昇します。
利益が小さくても、合計所得が税率の境界を超えることで、急激に税負担が増すことがあります。事前に試算していなかった場合、確定申告の際に大きな税額に驚くケースが多く見られます。
③:損益通算や損失繰越ができず、損をしても税金対策に使えない
株式やFXでは、損失が出た場合に他の利益と相殺する「損益通算」や、翌年以降への「繰越控除」が認められています。
しかし、仮想通貨は雑所得に分類されるため、原則として他の所得とは通算できず、損失を翌年に繰り越して節税することもできません。
損失が出ても何もできないため、実質的に一方通行の課税構造となっています。
まとめ
本記事では、「ビットコインの税率」について徹底解説してきました。
ビットコインの利益は「雑所得」として扱われ、給与所得などと合算される総合課税が適用されます。所得が増えるほど税率も上がる累進課税制度により、場合によっては最大55%の税金がかかることもあります。仮想通貨の税制はまだ発展途上の部分も多く、正しい知識と準備がないと損をする可能性もあります。
ぜひ本記事を参考に、自分に合った計算方法や申告方法を選び、適切にビットコイン取引を行ってみてください。そして、利益が出たときには安心して申告できるよう、今から税金対策を始めていきましょう。
ビットコイン税金に関する質問
Q1.ビットコインに税金は課されるのでしょうか?
Q2.ビットコインによる利益が20万円以下であれば申告しなくても問題ありませんか?
Q3.ビットコインの税金で注意すべきポイントは?
Q4.ビットコインの税金対策は何かあるの??
Q5.ビットコインの税金や利益などはどうやって計算するの?
参考情報







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