ビットコイン、9.8万ドル回復|通貨安やインフレ懸念の影響か

ビットコインは3日、9.68万ドル(約1520万円)で取引を開始。4時間足チャートのレジスタンスであった100日移動平均線をブレイクし、一時的に9.9万ドル台直前まで上昇するような場面も見られた。この動きは、短期的に続いていた下降トレンドを終了させる可能性がある。本稿執筆時点では、1BTC=9.8万ドルで推移している。

ビットコインの価格が堅調に上昇した要因として、以下の二つが推測される。
- ドルの弱含み
- 人民元の安値と中国の経済状況
上記について順番に解説していく。
ドルの弱含み
米国経済が依然として他国をアウトパフォームし、金利が比較的高水準を維持する見込みが強いことが示されている中、3日終盤のニューヨーク外為市場ではドルが下落。ドルの相対的強さを示すドル指数は、0.28%安の108.91となった。
このようにドルが不安定または下落傾向にあるとき、投資家はドル建て資産(株式、債券など)のリスクを避ける傾向にある。代替投資先としては、例えばビットコインのような安定した価値を提供できるデジタル資産に注目することが多く、これがビットコインの将来価格を高める要因と考えられる。
人民元の安値と中国の経済状況
オンショア取引で、中国人民元は1ドル=7.3199元と、1年超ぶりの安値を記録。追加利下げ観測などが引き続き人民元の重しとなっていると見られる。
この中国人民元の下落は、中国経済の減速や追加利下げ観測に関連しており、ビットコインの価格上昇に寄与した可能性がある。
人民元が安くなることで、投資家は中国経済の不安定さから逃れるために、より安全な資産を求めるためだ。特に仮想通貨に投資資金が配分されるケースが多く、この動きがビットコイン市場に対する需要をさらに高め、価格の上昇を促進したと考えられる。
3日のビットコイン相場の総括
3日のビットコイン市場は、ドルや中国元の下落、不安定性を背景に、買い注文が強まったと推測される。ドルの弱含みと中国人民元の安値が主な要因で、投資家はリスク回避として安定した価値を提供するビットコインに注目。さらに、世界経済のインフレ懸念も加わり、安全資産としての需要が高まり、ビットコイン価格の上昇を促進したと見込まれる。
免責事項:本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。
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