ビットフライヤー、ETHステーキングサービスを提供開始

暗号資産(仮想通貨)取引所大手のビットフライヤーは27日、2025年初頭からイーサリアム(ETH)のステーキングサービスを開始することを公式Xで発表した。
ステーキングとは、「バリデーター」と呼ばれるユーザーが、対象となる仮想通貨を一定量保有(ロック)することで取引記録のブロック生成プロセスに参加し、報酬を得る仕組みのこと。
ユーザーがETHを保有(ロック)して報酬を得ることができ、国内市場における収益化サービスの選択肢がさらに広がることが期待されている。
国内取引所のステーキングサービス展開が加速
この発表は、国内仮想通貨取引所のステーキングサービス展開が加速する中での動きとなる。メルコインは18日に、メルカリプラットフォーム上でETH保有者向けのポイント付与プログラムの導入を発表。
ザイフ(Zaif)は25日にビットコインステーキングのプロジェクト発足を発表した。
- メルコイン(メルカリの子会社):12月18日、イーサリアムのステーキングを開始し、ETH保有者に対しポイント付与機能を提供。
- ザイフ(Zaif):12月25日、ビットコインのステーキングサービスを目的とした新プロジェクトを発足。
これらの動きは、仮想通貨市場における収益化手段の拡大を示している。ステーキングは、本来32ETHをロックする必要があるが、取引所のサービスを利用することで少額から参加可能となる。
仮想通貨のステーキングとは?仕組みと参加のメリット
ステーキングとは、特定の仮想通貨を一定期間ロックし、ブロックチェーンの取引承認に参加して報酬を得る仕組みを指す。
イーサリアムの場合、コンセンサスアルゴリズムの「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」を採用しており、取引所を通じて誰でも簡単に参加できる。主な特徴として以下が挙げられる。
- 少額から参加可能:取引所が利用者の資産を集約し、バリデーターとして運用するため、少額の保有者でも報酬が得られる。
- 資産の効率的活用:ETHを保有しながら、追加的な収益を得られる。
- ネットワークへの貢献:ブロック生成に参加し、イーサリアムの運用を支える役割を果たせる。
ビットフライヤーは、今月にはビットコイン(BTC)の「定期貸しコイン」サービスを開始するなど、収益化サービスの拡充に積極的だ。
一方で、今回のETHステーキングサービスの具体的な利率や利用方法については未発表であり、詳細情報の公開が待たれる。
2025年初頭に予定されるこの新サービスが、国内の仮想通貨市場にどのような影響を与えるのか、今後の動向に注目が集まる。