ウーバーCEO、ビットコインなど仮想通貨決済導入を検討

配車サービス大手ウーバーのダラ・コスロシャヒCEOは5日、将来的にビットコイン(BTC)やその他の暗号資産(仮想通貨)を決済手段として受け入れる計画があると発表した。
同CEOはブルームバーグテック・カンファレンスで、決済手段の多様化戦略の一環として仮想通貨導入を検討していると明らかにした。
ただし、ウーバーは仮想通貨を保有や投資対象とする意図はなく、ユーザーにより柔軟な決済選択肢を提供することが目的だと強調した。
ステーブルコインで国際送金コストを削減
コスロシャヒCEOは特に、国境を越えた取引におけるステーブルコインの活用に注目していると述べた。
ドルに連動するステーブルコインは、従来の銀行システムと比較して手数料を削減し、より迅速な決済処理を可能にする。これは、世界各地で事業を展開するウーバーの国際的な運営に適している。
同CEOはビットコインについて、確立された価値保存手段としての役割を認めつつも、ウーバーのバランスシートに仮想通貨を追加する計画はないと明言した。
焦点は配車やデリバリーサービスの決済オプションとしてビットコインやその他のデジタル資産を受け入れることにある。
環境負荷と取引手数料の課題に対応
ウーバーは仮想通貨決済を導入する前に、ビットコインのエネルギー消費や高い取引手数料などの課題に対処する必要があるとしている。
持続可能性とコスト効率を確保することが重要だと同社は考えている。
今回の発表を受けて、ウーバーの株価は1.11%上昇した。これは投資家が同社の金融イノベーションの可能性に楽観的な反応を示したことを反映している。
ただし、ウーバーは具体的な実装タイムラインは設定しておらず、これを宣伝ツールとしてではなく決済オプションとして扱うと強調した。
ウーバーの仮想通貨決済検討は、テスラやマスターカードなど他の企業が仮想通貨決済を実験している中で行われており、業界全体の仮想通貨採用への転換を示している。