メタがステーブルコイン市場に再参入へ、2026年後半に導入か

マーク・ザッカーバーグ氏率いるメタは24日、2026年後半にステーブルコイン市場へ再参入する可能性があることが明らかになった。
過去の教訓を生かした新たな提携戦略
メタは、フェイスブックやインスタグラムなど自社の主要プラットフォームに、暗号資産(仮想通貨)決済を導入する準備を進めている。
同社は過去に「Libra(リブラ)」と呼ばれる独自の仮想通貨プロジェクトを立ち上げたが、規制当局の強い反発を受けて頓挫した経緯がある。
今回の再参入は、その失敗から学んだ新たなアプローチを採用している。
新しい戦略の最大の特徴は、自社で通貨を発行・管理しない点にある。メタは、USDCやUSDTといった既存のドル裏付けステーブルコインを活用する方針だ。
コンプライアンスや準備金の管理は、提携するサードパーティ企業に委ねるという。
現在、メタは複数の企業に対して提案依頼書を発行し、決済やウォレット機能の管理を委託するパートナーを選定中だ。有力な候補として、決済大手ストライプの名前が挙がっている。
ストライプは2024年に仮想通貨インフラ企業のBridgeを11億ドルで買収した実績を持つ。
さらに、ストライプのパトリック・コリソンCEOが2025年4月にメタの取締役に就任しており、両社の関係強化がうかがえる。
規制環境の変化とクリエイター支援への応用
メタがこのタイミングで再参入を目指す背景には、米国の規制環境の大きな変化がある。
2025年に成立した新法により、ステーブルコイン発行者に対する法的な枠組みが初めて整備された。
この法律の完全施行は2027年1月に予定されている。メタは施行前の2026年後半にサービスを開始し、規制要件が完全に固まる前に事業基盤を確立する狙いがあるとみられる。
また、競合他社の動向もメタの背中を押している。
X(旧ツイッター)やテレグラムといったプラットフォームも、アプリ内決済や多機能化を進めている。メタはこれに対抗するため、仮想通貨決済の導入を急いでいる。
さらに、同社が注力するAI分野との相乗効果も期待されている。具体的な活用方法として、インスタグラムでのクリエイターへの国際送金が検討されている。
報道によると、100ドル程度の少額報酬を海外のクリエイターに支払う際、従来の銀行送金に比べて手数料を大幅に削減できるという。
新興国市場でも広く利用されているメタのプラットフォームにおいて、安価で迅速な国境を越えた決済手段の提供は、大きな競争力となる。