米国スポットビットコインETF、2025年最高の取引高を記録

米国のスポットビットコイン(BTC)上場投資信託(ETF)はこのほど、2025年最高となる250億ドルの週間取引高を記録した。
同期間に27億5000万ドルの純流入を達成し、ETF取引開始以来2番目に高い流入額となった。
ブラックロックのIBITが30営業日連続での資金流入を達成し、市場の注目を集めている。
機関投資家需要の急拡大が市場を牽引
BRN首席リサーチアナリストのバレンティン・フルニエ氏は、現在のETF資金流入について「最近の日次平均を大幅に上回り、継続的な市場の強さを牽引している」と分析している。
実際に、IBITは先週だけで10億3000万ドルの流入を記録し、単独でETF市場全体の資金流入を支えている。
ゴールドマン・サックスは2025年第1四半期にIBIT保有量を28%増加させ、現在では世界最大のIBIT保有機関となっている。
ジェーン・ストリート、ミレニアム、ゴールドマン・サックスなどの大手ウォール街ファンドが、ブラックロックのIBITとフィデリティのFBTCを通じて積極的にビットコインを取得している状況が確認されている。
史上最高値更新で総資産価値も記録更新
ビットコイン価格の上昇に伴い、米国スポットビットコインETF全体の純資産価値は1210億ドルを超え、2025年1月以来の最高水準に達した。
22日には全ファンド合計で史上最高の総純資産価値を記録したが、23日のビットコイン価格下落により若干減少した。
ブルームバーグETFアナリストのエリック・バルチュナス氏は最近、IBITと他のファンドとの格差について「IBITは他のファンドよりもはるかに多くの資金を集めている。ヘッジファンドのベーシス取引の復活と、デカップリングとその後の上昇を受けた大口投資家の参入が要因だろう」と分析している。
イーサリアムETFも好調維持
イーサリアム(ETH)ETFも前週比で流入が増加し、約2億5000万ドルを記録した。これは2月上旬以来の最高水準となったが、取引量は若干減少した。
5月23日だけで5860万ドルの流入があり、最近の期間では約2億5000万ドルの資金流入を維持している。
現在ビットコイン価格は約10万8900ドルで取引されており、史上最高値を更新後、若干下落したものの、過去24時間では横ばいの動きを見せている。
IBITの30日連続流入記録は、機関投資家のビットコインに対する継続的な関心の高さを示すものとして市場関係者から注目されている。