ブラックロックのビットコインETF、資金流入でトップ5に入る

米国投資運用企業ブラックロックのビットコイン現物上場投資信託(ETF)「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)」は21日、2025年のETF純流入ランキングでトップ5に入った。
IBITは2024年1月に上場し、2025年に入ってから存在感を急速に高めている。
4月21日時点では流入額ランキングで47位だったが、1カ月で一気に5位まで上昇した。
この間に純流入額は65億ドル(約9360億円)増加し、2025年累計で89億ドル(約1兆2800億円)に達した。
5月20日時点の運用総資産は650億ドル(約9兆3600億円)を超え、1日あたりの売買高は30億ドル(約4320億円)を記録している。
ビットコイン高騰と市場心理の変化が流入を後押し
IBITへの資金流入を支えた主な要因は、ビットコイン価格の急騰にある。
5月8日には一時10万ドル(約1440万円)台を回復し、4月に9万ドル(約1296万円)を下回っていた水準から大きく反発した。
この動きは投資家心理に変化をもたらし、インフレヘッジや金融政策の不透明感への対応としてビットコインへの資産配分増加を促している。
さらに、ドナルド・トランプ米国大統領による株式投資推奨や利下げへの期待感が市場を後押しした。
IBITは2025年、金ETFの代表格であるSPDRゴールド・トラスト(GLD)を年初来の資金流入額で上回り、5月7日時点でIBITの純流入は69.6億ドル(約1.2兆円)に対し、GLDはそれを大きく下回った。
ビットコインETFの市場支配と今後の展望
IBITは5月9日まで19営業日連続で流入を記録し、1週間で10.3億ドル(約1480億円)の資金が新規流入した。
5月には米国の暗号資産(仮想通貨)現物ETF全体で2万6700BTC(約2880億円)が追加され、そのうちIBITが最多の63万1962BTC(約6.5兆円)を保有している。
ビットコイン価格は4月の8万3152ドル(約1197万円)から5月には10.3万ドル(約1483万円)まで大きく変動したが、IBITへの資金流入はその間も衰えなかった。
GLDなど伝統的な安全資産を上回る流入規模となり、投資家のビットコインへの信頼が拡大していることを示している。
この動向は、ビットコインが機関投資家にとって主流の資産クラスへと認知されつつあることを象徴する。
ブラックロックのETFインフラを背景に、仮想通貨市場へ本格的な資本が流入しているという評価が強まっている。
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