ビットコイン、6ヶ月に最大17.5万ドルへ|CryptoQuant分析

CryptoQuantのアナリスト、アクセル・アドラー・ジュニア氏は1日、ビットコイン(BTC)価格の今後6ヶ月における3つの展開シナリオを発表した。
この分析は純未実現損益(NUPL)と市場価値対実現価値(MVRV)の比率に基づいている。現在の比率は約0.8(80%)で「上昇開始」ゾーンに位置し、重要な転換点を示唆している。
楽観から悲観まで3つの価格シナリオ
アドラー氏の楽観的シナリオでは、ビットコインの将来価格が15万ドル(約1440万円)から17.5万ドル(約1680万円)に達する可能性がある。
これはNUPL/MVRV比率が1.0を超えて維持することが条件となる。2017年と2021年の強気相場では、この比率の上昇が大幅な価格高騰に先行した。
基本シナリオでは、価格が9万ドル(約864万円)から11万ドル(約1056万円)の範囲で推移すると予測。この場合、比率は0.8から1.0の間で変動し、市場参加者による蓄積と利益確定の動きがバランスしている状態を反映する。
悲観的シナリオでは、価格が7万ドル(約672万円)から8.5万ドル(約816万円)まで下落する可能性がある。
価格動向を左右する要因
ビットコイン価格には複数の要因が影響している。長期保有者(LTH)の最近の動向では、取引所におけるLTHの保有量が年間最低水準の1.1%となり、売り圧力が低下。これは強気の見方を支える材料だ。
市場の触媒としては、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待や、経済縮小の中でもビットコインが見せる底堅さが挙げられる。これらの要素が機関投資家の需要を後押ししている。
テクニカル分析の観点からは、著名トレーダーのピーター・ブラント氏が指摘する放物線状の上昇パターンが注目される。
このパターンは歴史的に急騰の前兆とされており、同氏は2025年第3四半期までに12.5万ドルから15万ドルへの到達を予測している。
市場動向と今後の展望
過去の強気相場では、NUPL/MVRV比率が1.0を超えた後に価格がピークを迎えており、これは楽観シナリオの妥当性を示す事例となる。
2025年4月下旬には、ビットコイン価格が9万ドルを超えて安定した動きを見せ、新しい暗号資産(仮想通貨)市場での蓄積が進んでいることを示唆している。
リスク要因としては、NUPL/MVRV比率が継続的に0.75を下回る展開がある。この場合、特に新規参入投資家を中心に利益確定売りが連鎖的に発生する可能性がある。
機関投資家の見通しとして、スタンダード・チャータード銀行は第2四半期の目標価格を11万ドルから12万ドルと設定。これはアドラー氏の基本シナリオとほぼ一致している。
最先端の仮想通貨ウォレット






