CZ氏、罰金返還なら米国へ投資と表明|司法省との和解受け

バイナンスの創業者であるチャンポン・ジャオ(CZ)氏は17日、将来的に罰金の返還を受けることがあれば、その資金を米国への投資に充てる意向を示した。
ただし、現時点で返金を要求する予定はなく、あくまで仮定の話だと付け加えている。
この発言は、バイナンスが2023年に米国当局と交わした歴史的な和解に関連している。この和解は、暗号資産市場に大きな影響を与えた。
司法省との43億ドル規模の和解
米司法省(DOJ)は2023年11月21日、バイナンスと当時CEOであったCZ氏に対する刑事告発を公開した。
告発内容には、効果的な資金洗浄対策(AML)プログラムの不備による銀行秘密法違反などが含まれていた。
これを受け、バイナンスは罪状を認め、約43億ドルの罰金および没収金を支払うことで合意した。
これは、DOJが企業から得た刑事罰として過去最大級の規模である。
CZ氏個人も有罪を認め、CEOを辞任。別途5000万ドルの罰金支払いに応じた。
コンプライアンスを軽視した事業拡大
司法省の調査によると、バイナンスは法規制よりも事業拡大を優先していた。
2018年3月時点では、全ユーザー約800万人のうち3分の1にあたる約300万人が米国在住者だったと推定されている。
同社は米国内で適切な登録を行わないまま大規模な顧客基盤を維持し、2017年8月〜2022年10月の期間に、米国ユーザー取引から約16億ドルの利益を得ていた。
また、バイナンスは効果的なAMLプログラムを導入しておらず、金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)へ不審行為報告を一度も行っていなかった。
ロシアのダークネット市場「Hydra」へ1億600万ドル相当のビットコイン(BTC)を送金していた事実も明らかになっている。
専門家は、43億ドルの罰金はバイナンス法人に対するものだと指摘しており、CZ氏が言及した返金はあくまで仮定の話だと分析している。
和解条件の一環として、バイナンスは今後3年間、独立したコンプライアンス監視員の監督を受けることが義務付けられている。
また、この和解には米証券取引委員会(SEC)が別途提起した証券法違反に関する訴訟は含まれていない。
今回の件は、暗号資産業界におけるコンプライアンスの重要性を改めて浮き彫りにした。
投資家は、仮想通貨とは何かという基礎から理解を深め、信頼性の高い取引所を選ぶ必要がある。