参院で予測市場とDEXを議論、ポリーマーケットなど名前挙がる

参議院の財政金融委員会は21日、ブロックチェーン技術を活用した予測市場や分散型取引所に関する議論を行った。
予測市場の可能性と規制の課題
国民民主党の原田秀和議員は、米国のPolymarketなどを例に挙げ、暗号資産(仮想通貨)を用いた予測市場の有用性について質問した。
同氏は、金銭的なインセンティブが働くことで、従来の世論調査よりも正確な集合知を形成できると主張。経済予測や災害ヘッジ、価格発見のツールとしての可能性を強調している。
予測市場では、ビットコイン(BTC)などの主要な暗号資産が決済手段として利用されることが多い。
これに対し、金融庁の井上俊剛局長は、現在のところ予測市場に対する特定の仮想通貨規制は存在しないと説明した。一方で、ギャンブルとの類似性や第三者による検証機能の欠如を指摘している。
過去の国際的なイベントにおいてインサイダー取引の疑いが報告された事例もあり、極めて慎重な対応が必要との見解を示した。
日本国内では予測市場に特化した法律がなく、既存の賭博罪に抵触する懸念が根強く残っている。
米国でもポリマーケットが拡大する半面、ニューヨーク州司法長官が類似のプラットフォームを違法ギャンブルとして提訴するなど、規制当局の対応は分かれている。
金融庁はユーザー保護とイノベーションのバランスを取るため、審議会のワーキンググループを通じて国際的な動向を注視していく構えだ。
DEXの取り扱いと今後の展望
委員会では、ハイパーリキッド(HYPE)などの分散型取引所(DEX)についても議論が交わされた。原田議員はDEXの急速な成長と、米国における規制を巡る議論の現状を指摘した。
DEXは中央管理者が存在しないとされるが、実態として中央集権的な特徴を持つものもあり、規制上の判断が難しくなっている。
片山さつき財務大臣は、DEXの取り扱いについて資金決済法に基づきケースバイケースで評価を行うと答弁した。また、金融審議会の勧告に従い、継続的な制度の見直しを進める方針を明らかにしている。
実態に即した柔軟な対応が求められる分野であり、事業体のリアルタイムな判断など、今後の法整備の行方が注目される。
また、価格変動の少ないステーブルコインの取り扱いについても、明確なルール作りが急務となっている。
質疑終了後、国民民主党の玉木雄一郎代表は自身のSNSを更新した。予測市場を単なるギャンブルとして扱うことを避け、適切な枠組みの下で投資家保護に取り組む姿勢を強調している。
同党はこれまでも仮想通貨ETFの承認やレバレッジ規制の緩和を提唱しており、Web3分野のルール作りを積極的に推進していく狙いがある。
米国では類似の予測市場に対して約5406億円の損害賠償を求める訴訟も起きており、日本における議論の深化が待たれる。