米EV企業ボルコン、5億ドル調達でBTC中心の財務戦略

米EVメーカーのボルコンは17日、5億ドル(約735億円)超の私募増資を完了し、ビットコインを中心とした財務戦略へ移行すると発表した。
これに伴い、同社は社名をEmpery Digital, Inc.に変更し、ティッカーシンボルもEMPDとなる予定だ。
既存のEV事業はEmpery Mobilityとして新会社傘下で継続される。今回の動きは、上場企業がビットコインを主要な準備資産として活用する新たな潮流を示すものとして注目される。
機関投資家からの支持とビットコイン戦略への転換
今回の資金調達は、暗号資産(仮想通貨)ネイティブ企業から伝統的な金融機関まで、幅広い投資家からの関心を集めた。
具体的には、FalconX、Pantera Capital、Borderless Capital、Relayer Capitalといった著名な企業が参加し、ビットコインを準備資産とするボルコンの戦略に対する機関投資家の信頼を裏付けた。
ボルコンは、今回の戦略転換の理由として「加速する通貨価値の希薄化」を挙げた。法定通貨の価値下落から株主価値を守るための戦略的準備資産として、ビットコインを位置づける方針だ。
調達した資金の95%はビットコインの取得に充当され、取引完了後には即座に280.14 BTCが同社のバランスシートに追加された。
この迅速な資産購入は、Geminiとのデジタル資産サービス契約によって実現しており、機関投資家レベルのカストディと執行サポートが確保されている。
Volcon新体制と今後の事業展開
ボルコンは今後、「資本効率が高く、低コスト」なビットコイン財務事業体を目指すとしている。
新体制では、Empery Asset Managementのライアン・レーン氏が共同CEO兼会長に就任するほか、ファイザー元CEOのイアン・リード氏、Geminiのディレクターであるロハン・チャウハン氏など、金融とデジタル資産の専門家が経営陣に加わる予定だ。
今後数週間以内に社名を正式に「Empery Digital」へ変更し、ティッカーも「EMPD」に切り替わる見込み。
同社は調達した5億ドルの資金を活用し、ビットコインの保有量を「急速に増加させる」計画であり、MicroStrategyなどの先行企業とは異なる資本効率を追求する方針を示している。
今回の私募増資は、Clear Street LLCが主幹事を、Aegis Capital Corp.が共同幹事を務めた。このような企業の動きは、個人の仮想通貨投資にも大きな影響を与える可能性があるとみられる。