リップル、ドバイでRLUSDステーブルコイン承認を獲得

リップル社は3日、同社のドル連動ステーブルコインRLUSDが、ドバイ金融サービス機構(DFSA)からドバイ国際金融センター(DIFC)内での決済手段として正式承認を受けたと発表した。
この承認により、リップルの中東地域での事業拡大が本格化する。
規制当局による二重監督体制を確立
RLUSDは機関投資家向けに設計されたステーブルコインで、DFSAとニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)による二重監督を受けている。
これにより、厳格な規制基準に確実に準拠している。
従来の小売向けステーブルコインとは異なり、RLUSDは透明性と企業レベルの実用性に重点を置いている。
リップルは既にアラブ首長国連邦(UAE)の400億ドル規模の国際決済セクターでの事業承認を得ており、今回の承認はその戦略的拡張の一環となる。
UAEは暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーン技術の革新を積極的に推進しており、DICFを金融ハブとして位置付けている。
RLUSD承認は、ドバイがデジタル金融分野での世界的リーダーとしての地位確立を目指す取り組みと合致している。
7000社での活用開始と用途拡大
RLUSDはリップルのDFSAライセンス取得済み決済プラットフォームに統合され、DIFC拠点の7000社以上の企業が取引、資産管理、その他のデジタル資産サービスにステーブルコインを活用できるようになる。
初期採用企業には、フィンテック企業のZandやデジタルインフラプロバイダーのCtrl Altが含まれている。
さらにリップルは、ドバイ土地局と協力してXRPレジャー上で不動産所有権書類のトークン化を進めており、RLUSDの活用範囲を実物資産にまで拡大している。
RLUSDは市場規模2500億ドルの領域で、テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)といった主要ステーブルコインと競合している。
現在の時価総額は3.1億万ドル(約443億円)となっており、機関投資家向けという差別化戦略で市場シェア拡大を目指している。