Pump.fun、ライブ配信機能を一時停止|暴力的な配信が問題に

ソラナ(SOL)のミームコインプラットフォームpump.funは25日、相次ぐ暴力的な配信への批判を受けて、ライブ配信機能の一時停止を発表した。
pump.funはクリエイターがミームコインを発行し、ライブ配信で交流できるプラットフォームとして注目を集めていた。
不適切配信で収益が過去最高に
23日にpump.fun上で暴力的な内容を含む複数の不適切な配信が行われ、SNSで拡散され批判が集中。この事態を重く見たプラットフォームは、25日に全ての配信機能を一時的に停止する措置を取った。
問題の配信には、コイン価格の上昇を要求する脅迫的な内容や、注目を集めるための人種差別的コンテンツが含まれていた。
深刻な事態にも関わらず、pump.funは23日に1,430万ドルという過去最高の収益を記録。これは従来の最高額の約3倍に達している。
コンテンツ規制の甘さが招いた事態
pump.funは以前から、緩やかな規制方針で物議を醸していた。人種差別的なコンテンツや性的なトークンが多数存在していたが、いずれもモデレーションの対象外だった。
批判の声が高まる中、pump.funの匿名創設者のアロン氏は、ユーザーを「不快・危険なコンテンツ」から保護する新たな方針を示した。
具体的な対応として、コイン価格の上昇を要求して愛犬を撃つと脅す配信者を即座に規制。その後も「数百の配信」を削除する強硬措置を実施している。
業界からも懸念の声
業界関係者からの批判も強まっている。収益面では急成長を遂げ、これまでに2億5,000万ドルを売り上げるなど、ソラナ上で最も注目を集めるアプリケーションの一つとなったpump.fun。しかし今回の事態は、大きな転換点となる可能性が出てきた。
ソラナコミュニティのリーダーたちは、ミームコインをネットワークのストレステストとして、あるいは未成熟ながら新たな金融ユースケースとして前向きに捉えている。しかし、暗号資産(仮想通貨)の主流化を目指す中で、ミームコインの負の側面も浮き彫りになってきた。
チェーンリンク(LINK)開発のChainlink Labsのザック・ライネス・コミュニティ担当者は「pump.funはFTXに匹敵する仮想通貨業界の評判を傷つける存在となる」と警鐘を鳴らしている。
批判に対して反発的な態度を示してきたpump.funが、一転して全配信停止に踏み切った。ただ、この対応がミームコイン市場に与える影響は見通せない状況だ。業界関係者からは「より厳格なコンテンツ管理が必要」との指摘が相次いでいる。
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