韓国中央銀行、4月に市民参加型CBDC実証実験「漢江」を開始

韓国中央銀行(BOK)は18日、4月から中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験「漢江(ハンガン)」を開始すると発表した。
この実証実験は2025年4月から6月までの3ヶ月間実施され、約10万人の市民が参加する予定だ。
参加者は銀行預金を「デポジットトークン」に変換し、様々な小売店での決済に利用できるようになる。
本プログラムには韓国の主要7銀行(KB国民銀行、新韓銀行、ハナ銀行、ウリ銀行、NH農協銀行、IBK産業銀行、BNK釜山銀行)が参加する。
CBDCによる決済システムの効率化を検証
韓国のCBDC推進の主な目的は、実世界におけるCBDCベースの決済システムの効率性と実現可能性を検証することだ。
特に、決済プロセスにおける仲介機関を最小限に抑えることで取引手数料を削減できるかどうかが焦点となっている。
また、韓国銀行はWeb3技術を活用したデジタル通貨が取引速度とセキュリティをどのように向上させることができるかについても関心を寄せている。
このパイロットプログラムは実際の環境下でのユーザー行動とシステムパフォーマンスを評価することも目的としている。
最大500万ウォンのデポジットトークンを利用可能
参加者は最大100万韓国ウォン(約10万円)のデポジットトークンを保有でき、この限度額は500万ウォン(約50万円)まで増額することが可能だ。
決済はQR決済機能を備えた仮想通貨(暗号資産)ウォレットアプリケーションを利用して行われる。
対応する小売店には、セブンイレブン、エディヤコーヒーなどの実店舗に加え、現代ホームショッピングなどのオンラインショップも含まれている。
なお、韓国銀行はビットコイン準備金の創設については、その価格変動性やIMF基準への非準拠を理由に否定的な見解を示している。
この実証実験から得られる知見は、韓国銀行の長期的なデジタル通貨戦略に活かされ、将来的には韓国内外でのより大規模なCBDC採用への道を開く可能性がある。
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