米大手4行、2025年末に現物BTC ETF導入か|ビットワイズ予測

暗号資産(仮想通貨)運用企業ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者は1日、米大手金融機関4社が現物ビットコイン(BTC)ETFへのアクセスを拡大するとの見通しを示した。
同氏は、メリルリンチ、モルガン・スタンレー、ウェルズ・ファーゴ、UBSの4社が2025年末までに、現物ビットコインETFへのフルアクセスを開放すると予測している。
これらの金融機関は合計で10兆ドル(約1430兆円)を超える顧客資産を管理しており、アクセス開放はETFへの記録的な純資金流入をもたらす可能性がある。
機関投資家による採用加速の背景
ホーガン氏は、仮想通貨ETF、特に現物ビットコインETFに対する機関投資家の関心が高まっている点を強調している。
同氏によると、2025年1月だけで現物ビットコインETFには49.4億ドル(約7064億円)の純流入があり、このペースが続けば年間流入額は約590億ドル(約8兆4370億円)に達する見込みだ。
ビットワイズは以前、2025年の流入額が2024年の実績である336億ドル(約4兆8048億円)を上回ると予測しており、機関投資家の参加加速がその要因となると指摘していた。
この背景には、規制の明確化が進んでいることや、ビットコインがポートフォリオの分散手段として認識されつつあることが挙げられる。
大手金融プラットフォームへの統合は、確定拠出年金(401k)プランや富裕層向け資産管理サービスへの仮想通貨組み入れといった、より広範な機関投資家の採用トレンドとも一致する動きと言えるだろう。
市場への影響と今後の展望
市場心理も良好で、ビットコイン価格は2025年初頭に9.3万ドル(約1330万円)付近で取引されるなど、価格の回復力が機関投資家の関心を後押ししている。
ビットワイズは、2025年にビットコイン価格が20万ドル(約2860万円)に達すると控えめに見積もっており、企業などが準備資産として採用する動きが出れば50万ドル(約7150万円)の可能性もあると予測する。
モルガン・スタンレーやウェルズ・ファーゴのような大手プラットフォームへのETF統合が進めば、2024年に見られた当初の予想を倍増させたETFへの資金流入の勢いが再現される可能性がある。
さらにビットワイズは、2025年にはクラーケンやサークルといった仮想通貨関連企業が株式公開(IPO)を果たす「仮想通貨IPOブーム」が起こり、金融市場における仮想通貨の地位がさらに確立されると予想している。
このような市場環境の変化は、仮想通貨の今後の動向を占う上で重要な要素となる。
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