ビットコイン30万ドルコールオプション、投機筋から話題に

2025年6月26日満期となるビットコイン(BTC)の30万ドル(約4350万円)コールオプションがはこのほど、暗号資産(仮想通貨)デリバティブ市場で大きな注目を集めている。
このオプションは「ディープアウトオブザマネー(OTM)」と呼ばれる種類に分類される。
これは、現在の市場価格から著しくかけ離れた権利行使価格を持つオプションを指す。
具体的には、2025年5月初旬時点で約9.5万(約1377万5000円)のビットコイン価格が、満期までの短期間に30万ドルを超える、すなわち約216%もの驚異的な上昇を遂げる必要がある。
ビットコインの歴史上、これほど急激な価格変動は前例がない。
そのため、このオプションへの投資は極めてリスクが高い一方で、もし実現すれば莫大なリターンをもたらす可能性を秘めている。
異例の人気を集める超高リスクオプション
このハイリスク・ハイリターンな性質にもかかわらず、当該オプションは投資家の関心を引きつけている。
建玉(未決済契約)は5000契約を超え、その総額は4億8400万ドル(約701億8000万円)以上に達している。
これは、2025年6月満期のデリバティブサイクルにおいて、2番目に人気の高いオプションとなっている。
このような状況は、一部の市場参加者がビットコイン価格の大幅な上昇に賭けていることを示す。
まるで宝くじを購入するような感覚で、投機的な取引が行われている側面がある。
投機熱と経済不安が背景か
このオプションの人気には、いくつかの要因が考えられる。第一に、大きなリターンへの期待感が挙げられる。
これは、価格が劇的に上昇した場合に不釣り合いなほどの報酬が得られる「宝くじ」に似た投機的な熱狂と言える。
第二に、規制に関する前向きな動きや、投資家の認識変化が強気心理を煽り、このような投機的な賭けへの需要を高める可能性もある。
さらに、一部の投資家はビットコインを経済不安やハイパーインフレに対するヘッジ手段と見なしている。
これも30万ドルコールオプションのような長期的なハイリスクベットへの関心を高める要因となっているかもしれない。
オプション市場の動向を見ると、Deribit(デリビット)のBTCオプション市場では、過去の強気サイクルでも同様のパターンが見られたが、これほどの人気を集めるのは稀である。
市場には、大幅な価格上昇に賭けるトレーダーと、より慎重な投資家との間で意見の対立が存在することを示している。
ただし、この賭けに伴うリスクの高さから、市場全体のセンチメントが必ずしも楽観的とは限らない。
ビットコインが指定期日までに30万ドルに達することについて、否定的な見方も存在する。
この建玉の積み上がりは、投機的な楽観論と、潜在的な経済悪化やハイパーインフレ環境に対するヘッジ戦略という、二つの異なる投資家心理を反映していると言えるだろう。
このような投機的な動きは、一部の投資家が大きなリターンを期待していることを示唆しているが、仮想通貨投資には高いリスクが伴うことを忘れてはならない。
市場全体としては、ビットコインだけでなく、より広範な仮想通貨市場の動向も注視する必要があるだろう。
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