バイナンス、仮想通貨MOVEの不正取引を特定|57億円を回収

暗号資産(仮想通貨)取引所大手のバイナンスは25日、Movement(MOVE)プロジェクトに関連する市場参加者(マーケットメーカー)による不正取引を特定し、その参加者をプラットフォームから排除したことを発表した。
バイナンスによると、問題となった市場参加者は2024年12月10日に約6600万MOVEトークンを十分な買い注文なしで売却し、約3800万ドル(約57億円)のUSDTを不当に獲得していたという。
これを受けMovement財団は、問題の市場参加者との関係を断ち、バイナンスから回収した資金を活用したトークン買戻しプログラムを実施すると発表した。
不正取引の発覚と対応策
バイナンスは、この市場参加者はバイナンスから過去排除されたGPSとSHELLの別のマーケットメーカーと関係があり、不正行為などを理由にプラットホームでの活動が禁止されていたという。
また、市場操作の疑いがある取引を特定した後、すぐに当該市場参加者の利益を凍結。
その後、Movement Labs及びMovement財団へこの事実を通知した。同財団らは当初、この市場参加者の行動を認識していなかったとされる。
コミュニティ内では、FlowdeskやGSRなど他の市場参加者についても、類似の取引への関与から懸念が上がっているが、不正行為の直接的な証拠は今のところ見つかっていない。
回収資金を活用したMOVE買戻しへ
これを受けてMovement財団は、回収された資金3800万ドル(約57億円)を戦略的準備金として活用し、今後3ヶ月間にわたってMOVEトークンを購入する計画を明らかにした。
このプログラムは、トークン市場の安定化とMovementエコシステム内の流動性向上を目的としている。
Movementは、イーサリアムのセキュリティを継承しながら、スイ(SUI)やアプトス(APT)が採用するMoveプログラミング言語を使用するネットワークだ。
MOVEトークンは、同ネットワークのネイティブトークンとして、ガス代やステーキングに使用できる。
最近では、ドナルド・トランプ大統領らが支援する分散型金融(DeFi)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)」が、MOVEトークンを購入したことでも話題となった。
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