Visa、新たな仮想通貨プラットフォームを発表|2億店に展開へ

決済大手のVisa(ビザ)は16日、新たなステーブルコインプラットフォームを立ち上げたと発表した。
金融機関向けの統合プラットフォームを提供
同社が新たに提供する「Visa Stablecoin Platform(VSP)」は、金融機関やフィンテック企業向けのシステムだ。
このプラットフォームを通じて、暗号資産(仮想通貨)の発行や移動、管理を単一の環境で行うことができる。
従来の複雑な手続きを簡略化し、既存の決済ネットワークに仮想通貨を組み込むための重要な基盤となる。将来的には、ビットコインなどの主要な仮想通貨への対応も期待されている。
当初は、新たに導入された米ドル連動型の仮想通貨であるオープンUSD(OUSD)を中心に対応する。
この銘柄は、同社やMastercard(マスターカード)を含む140以上の企業が参加するコンソーシアムによって作られたものだ。
法定通貨の裏付けを持ち、常に1ドルの価値を保つように設計されているため、価格変動のリスクを抑えることができる。このようなステーブルコインの普及は、決済市場に大きな変革をもたらすだろう。
Visaの暗号資産部門責任者であるカユ・シェフィールド氏は、新システムがオープンUSDを利用する上で最適な方法だと説明している。
プラットフォームには、ブロックチェーン上のウォレット基盤を提供するサービスも統合されている。
企業は自社の資金管理や製品のニーズに合わせて、より安全かつ柔軟に仮想通貨を扱うことが可能になる。さらに、人工知能(AI)を活用した不正検知システムの導入も検討されている。
世界2億の加盟店へ広がる決済ネットワーク
報道によると、同社は現在、年間約15兆ドル(約2,430兆円)もの膨大な決済を処理している。新しいプラットフォームは、約1万5,000の金融機関と2億以上の加盟店をつなぐ役割を果たす。
世界中に広がる巨大なネットワークを通じて、日常的な決済フローの中で仮想通貨がより簡単に利用できるようになる。
同社はこれまでにも、仮想通貨を活用した決済の近代化に複数年かけて取り組んできた。すでに実施されている決済テストでは、年間約70億ドル(約1兆1,340億円)の処理規模に達している。
新システムは、こうした既存の決済サービスやカード連携機能、送金サービスを一つのインフラに統合し、利便性を高めるものだ。
現在は一部の顧客を対象としたベータテストの段階にあり、慎重に運用が進められている。参加企業は、自社の事業戦略に仮想通貨をどのように組み込めるかを早期に検証できる。
同社はテストから得られた知見や規制の動向を踏まえ、今後の本格的な市場展開に向けた準備を進めていく方針だ。