リップル、関税ショック後反発|コインベース先物申請が後押し

リップル(XRP)の価格は4日、多くの暗号資産(仮想通貨)が下落する中、24時間比で1.6%上昇し、相対的に強いパフォーマンスを示した。
コインベースによるXRP先物申請がXRP価格押し上げ
3日には、トランプ政権が100カ国に課した関税の影響で、XRPが一時1.96ドルまで下落したものの、翌4日には2ドル台を奪還した。
この回復の背景には、複数の要因が絡み合っている。
まず注目すべきは、大手仮想通貨取引所コインベースの子会社コインベース・デリバティブの動きだ。
同社は商品先物取引委員会(CFTC)にXRP先物の上場を申請し、4月21日から取引開始を予定している点だ。
この動きは、XRPにとって歴史的な転換点となり得る。
リップル社と米証券取引委員会(SEC)の4年にわたる訴訟が3月に終結したことで、法的な不透明性が払拭され、規制された投資商品への道が開けた。
これが市場参加者の信頼感を高め、価格押し上げの一因となった。
また、Coinglassのデータが示すように、XRPのオープンインタレスト(OI)は0.74%増の36.5億ドルに急上昇。
新規ポジションの増加は、トレーダーの市場参入と資金流入を示唆しており、関税ショックからの反発を後押ししたと解釈できる。
市場センチメントも変動している。仮想通貨市場の恐怖と貪欲指数は、関税発動時の25(極端な恐怖)から28へと小幅回復した。
依然として慎重なムードが支配的だが、コインベースの先物上場が中期的な起爆剤として機能すれば、XRPの上昇余地が広がる可能性がある。
【4月4日最新】リップル(XRP)の価格分析

リップル(XRP)の週足チャートを俯瞰すると、2024年8月にゴールデンクロスが発生し、中長期的な上昇基調が明確に示された。
このテクニカルシグナルが2024年11月以降の価格上昇を下支えし、ビットコインの強気相場と共鳴する形で11月から12月にかけて約5.5倍の急騰を記録した。
価格は短期間で劇的な伸びを見せたが、現時点では100週移動平均線からの乖離が顕著に拡大している。
この乖離は過熱感を示唆しており、調整リスクが潜む。
具体的には、2月初旬の安値1.77ドルを週足の実体で下抜ける展開となれば、100週移動平均線近辺までの下落が視野に入る。
歴史的に見ても、こうした乖離拡大後の調整は自然な流れであり、トレーダーにとって警戒すべき局面と言える。

日足チャートに視点を移すと、2024年2月下旬にデッドクロスが発生し、一時的な下降トレンドが形成された。
しかし、3月に入って1.90ドル付近で2度の強い買い支えが確認され、このサポートラインが機能したことで反発へと転じた。
よって、1.90ドルのサポートラインは短期的な下落局面での防波堤としての役割を担うと推測される。
ただし、日足の実体で1.90ドルを明確に下抜けるシナリオが現実化すれば、売り圧力が加速し、1.77ドル付近までの調整が現実味を帯びる。
逆に、直近高値2.58ドルを日足で上抜ける展開となれば、買い勢が再び主導権を握り、3ドル台への上昇が次のターゲットとして浮上する。
リップル(XRP)価格の展望(要点)
- 中長期トレンドの持続性:週足のゴールデンクロスが示す上昇基調は依然有効だが、100週移動平均線からの乖離拡大が調整リスクを高めており、1.77ドル割れが警戒ラインとなる。
- 短期的な攻防:日足では1.90ドルのサポートと2.58ドルのレジスタンスが鍵を握る。1.90ドルを守れれば反発余地が残るが、下抜けると1.77ドルへの下落圧力が強まる。
- 上値ターゲットの可能性:2.58ドルを明確に突破した場合、3ドル台が現実的な目標となり、ビットコイン相場の動向次第でさらなる上昇も期待できる。
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