UAE企業が米国に仮想通貨マイニング大規模施設を開設
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私たちは、読者の皆様に対し、完全な透明性を提供することを重要視しています。当サイトの一部のコンテンツにはアフィリエイトリンクが含まれており、これらのリンクを通じて発生した取引に基づき、当社が手数料を受け取る場合がございます。アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とし、アブダビ証券取引所に上場する仮想通貨マイニング・ブロックチェーン企業フェニックス・グループは23日、米国南カロライナ州ウィラメットに25メガワット(MW)の暗号資産(仮想通貨)マイニング施設を開設することが明らかになった。この新施設の稼働により、同社のグローバルマイニング能力は18エクサハッシュ(1エクサハッシュは1秒間に100京回の計算処理能力)に拡大した。
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フェニックス・グループの共同創業者兼グループCEOであるセイエド・モハマド・アリザデファルド氏は「ウィラメット施設では、当社独自のマイニング技術をアップグレードし、マイナーの配置を最適化することで、より高い効率性を実現できる」と述べている。
Web3投資とグローバル展開を加速
フェニックス・グループによると、今回の新施設開設は同社の成長戦略の一環であり、世界中でWeb3イニシアチブへの投資を可能にするものだという。同社は、増分コストを抑えつつハッシュレート生産性を向上させることを目指している。
アリザデファルド氏は「この戦略的な展開は、ブロックチェーン分野の将来的な需要に備え、技術革新や市場成長に対してフェニックス・グループが機敏に対応し、有利なポジションを維持するために極めて重要だ」と強調している。
ウィラメット施設の開設により、フェニックス・グループの仮想通貨マイニング施設は米国、カナダ、独立国家共同体(CIS)、UAEの4地域で計10か所に拡大した。各施設はマイニング、ホスティング、取引、投資という4つの主要部門のいずれかに特化している。
仮想通貨業界の最新動向
フェニックス・グループの積極的な展開の一方で、仮想通貨マイニング業界全体は厳しい局面を迎えている。ビットコイン価格の下落に伴い、マイニング業者の利益が減少し、「撤退」と呼ばれる状況に直面している。
ビットコインのネットワークの処理能力を示すハッシュレートは4月27日の最高値から7.7%減少し、4か月ぶりの低水準を記録した。この状況は2022年12月のFTX崩壊後の状況と類似しており、市場の底を示唆する可能性がある。さらに、マイニング業者の日々の収益は半減期以降63%減少しており、ビットコインの基本ブロック報酬と取引手数料収入の両方が低下している。
今後の展望と日本への影響
フェニックス・グループのWeb3戦略とグローバル展開は、仮想通貨マイニング業界の競争激化を示唆している。日本の投資家や仮想通貨事業者にとっては、グローバル市場の動向を注視し、新たな技術や効率化の取り組みに注目する必要がある。
仮想通貨のマイニングは専門的な設備と技術が必要だが、個人投資家は仮想通貨取引所を通じて間接的に市場に参加できる。日本では、金融庁に登録された取引所を利用することで、安全に仮想通貨の売買や保有が可能だ。ビットコインの価格は変動が激しいが、2024年7月現在、1ビットコンあたり約400万円前後(約2万5600ドル)で取引されている。
フェニックス・グループのような大手企業の動向は、仮想通貨の価値やマイニング難易度に影響を与える可能性がある。日本の投資家は、こうしたグローバルな動きを踏まえつつ、自身のリスク許容度に応じて投資判断を行うことが重要だ。