ETH共同創設者、金融インフラ構築に向け政府系ファンドと協議

イーサリアム(ETH)の共同創設者でメタマスク開発企業コンセンシスのCEOを務めるジョー・ルービン氏は2日、大型政府系ファンドや銀行との間で、イーサリアム(ETH)基盤の金融インフラ構築について協議していることを明らかにした。
この取り組みは、イーサリアムのレイヤー1およびレイヤー2プロトコルを活用した分散型金融(DeFi)システムの構築を目指している。
ルービン氏は既存の金融システムが「構造的疲労」を抱えているとし、イーサリアムの分散型エコシステムが新たなグローバル金融秩序の基盤になると位置づけている。
政府系ファンドとの協議内容
ルービン氏によると、複数の「非常に大きな」国の政府系ファンドや銀行が、イーサリアムを基盤とした金融システムの開発に関心を示している。
これらの協議では、ステーキング、リステーキング、DeFiアプリケーションを含む拡張可能な金融イノベーションの活用が中心となっている。
政府系ファンドは従来のビットコイン(BTC)中心の投資戦略を見直し、イーサリアムのDeFi成長とステーキング機能が多様化されたポートフォリオにとってより優れた選択肢であることを認識しつつある。
ルービン氏はイーサリアムを「地球上で最も価値のある信頼商品」と表現し、分散型金融フレームワークにおける重要な資産と位置づけている。
実用的資産としてのイーサリアム
ルービン氏の戦略は、機関投資家の焦点をビットコインからイーサリアムに移すことを目的としている。
ビットコインとは異なり、イーサリアムはステーキングやDeFiを通じた積極的な資産活用を可能にし、収益生成能力を提供する。
この方針を示す具体例として、コンセンシスは最近、シャープリンクゲーミングへの4億2500万ドル(約607億円)の私募配置を主導した。
調達資金はイーサリアムの購入とステーキング、DeFi収益の獲得に使用される予定で、財務管理においてビットコインよりもイーサリアムを選択する機関投資家の採用事例を示している。
ルービン氏はまた、現在の金融システムがシステミックな課題に直面していると主張し、イーサリアムのプログラム可能なインフラがより回復力があり包括的なグローバル経済モデルの解決策になると説明している。
これらの取り組みは、分散化されたインフラへの関心の高まりを背景に、従来の金融システムの限界を克服する新たなアプローチとして注目を集めている。