イーサリアム、価格低迷続く|オンチェーン活動停滞が下押し

イーサリアム(ETH) 価格分析
暗号資産アナリスト
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Hideaki S.
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Crypto News Japan専属ライター兼暗号資産アナリスト。FX取引の経験を基に、2020年から仮想通貨投資を開始。

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Shunsuke Saito
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イーサリアム(ETH)の価格は26日、2060ドル台付近で推移し、2024年12月水準まで下落した

イーサリアムネットワーク需要の減退

主要仮想通貨市場が回復基調にある中、ソラナ(SOL)やBNBといった競合が堅調なパフォーマンスを見せる一方で、イーサリアムは相対的に精彩を欠いている。

市場全体の資金フローを観察すると、投資家の関心がイーサリアムから他の高パフォーマンス資産へと分散しつつある兆候が窺える。

これが価格の上値を抑える一因と考えられる。

特に顕著な動きとして、3月24日のオンチェーンデータが注目される。

この日のETHバーン量はわずか53 ETHと、過去最低水準を記録した。

バーン量の低下はトランザクション手数料(ガス代)の低迷を反映しており、ネットワーク上のオンチェーン活動が停滞していることを示唆する。

需要の減退は価格に対する下押し圧力を強め、市場参加者の信頼感を揺るがす要因となっている。

さらに、供給面でも懸念材料が浮上している。

過去30日間で66,350 ETHが新たに流通供給に加わり、現在の市場価格で約1.38億ドル相当に相当する。

この供給増加は、デンクン(Dencun)アップデート以降に顕著となったインフレ傾向の継続を物語る。

3月に入ってからもこのトレンドが続いており、需給バランスの悪化が価格の重石となっている。

レイヤー2の影響|価格への複合的圧力

イーサリアムの価格動向をさらに複雑化させているのが、ブロックチェーンにおける技術的進展だ。

デンクンアップデート以降、レイヤー2(L2)ソリューションの利用が拡大し、特にBaseなどのプラットフォームが注目を集めている。

このシフトはスケーラビリティ向上というポジティブな側面をもたらす一方で、イーサリアムメインネット(L1)の手数料収入を減少させる結果を招いた。

3月24日のバーン量低下はその副産物であり、メインネットのオンチェーン需要減退が価格にネガティブな影響を与えている。

技術的進化が期待される中で、オンチェーン活動の停滞とインフレ圧力が解消されない限り、上昇トレンドへの転換は難しい状況が続く可能性が高い。

市場はこの先、イーサリアムネットワークの需要回復を示す新たなシグナルを注視することになるだろう。

【3月26日最新】イーサリアム(ETH)の価格分析

ETH週足チャート
出典:TradingView ETH/USD 週足 (2023年~現在まで)

イーサリアム(ETH)の価格動向は、2024年の強気相場を経て現在、明確な調整局面に突入している。

2023年11月のゴールデンクロス形成を起点に、ビットコインETF承認や米大統領選といった外部要因に支えられ、長期的なブルトレンドが確立した。

この結果、価格は2,000ドルから4,000ドル超へと急騰し、ピークとなる4,100ドルを2024年12月に記録。

しかし、その後の勢いは失速し、足元では100週移動平均線と主要サポートラインを週足で下抜ける展開となっている。

ETH日足チャート
出典:TradingView ETH/USD 日足 (2024年10月~現在まで)

日足チャートに目を移すと、1月下旬にデッドクロスが形成され、短期的な売り圧が優勢な状況が続いている。

特に、3月に下抜けた主要サポートライン(およそ2,200ドル付近)が上値抵抗として機能する可能性が高く、反発を試す局面ではこの水準が最初の試金石となる。

また、下方向へのリスクも無視できない。

現時点で1,760ドルを日足実体で明確に下回る動きとなれば、調整は一段と加速し、次のサポートゾーンである1,500ドル台へと向けた下落が現実味を帯びてくる

イーサリアム(ETH)相場の展望

  • 100週移動平均線下抜け、主要サポートライン下抜けが長期投資家のセンチメントに影響。1,500ドル台での反発がなければ弱気トレンドが定着するリスクが浮上する。
  • 1,760ドルを日足で下抜けると、1,500ドル台への調整が加速する可能性が高い。この水準での値固めが試される。
  • 2,200ドル付近の主要サポートラインがレジスタンスとして機能する可能性が高い。突破には強い買い圧力が必要となる。

免責事項:本記事の価格予測は、入手可能なデータやトレンドに基づいたCrypto News Japan独自の相場分析を示したものであり、投資アドバイスを構成するものではありません。暗号資産は変動が激しく、将来価格の確実な保証はできません。資金の一部または全額を失う可能性があることを理解した上で、必ずご自身の調査およびリスク許容度に基づいて投資判断を行ってください。

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