BNBチェーン、次期アップグレードで高速化へ|ソラナに対抗

BNBチェーンは30日、Maxwellアップグレードを実施することが分かった。このアップグレードは、BNBスマートチェーンのブロックタイムを現在の1.5秒から0.75秒に短縮し、トランザクション速度とネットワークの応答性を大幅に向上させることを目指している。
今回の高速化は、3つの中核的な提案に基づいている。BEP-524はブロック間隔の短縮、BEP-563はバリデーター間の連携強化、BEP-564はブロック同期の高速化をそれぞれ目的とする。
これにより、利用者はより迅速な取引を、開発者はよりスムーズなdAppの動作を期待できる。
Lorentzハードフォークの成功が土台に
この動きは、2024年に実施されたLorentzハードフォークの成功を踏まえたものだ。
Lorentzアップグレードでは、ブロックタイムが3秒から1.5秒に短縮され、ネットワークの安定性が向上した。
同時に、トランザクション手数料も平均0.04ドルまで引き下げられ、その有効性が証明されている。
Maxwellアップグレードは、1秒未満の遅延を実現することで、ソラナ(SOL)のような高速ブロックチェーンとの競争力を高める狙いがある。
DeFi取引の高速化や、dAppの対話性向上など、幅広い分野での恩恵が見込まれる。
市場の信頼とエコシステムへの影響
この発表は市場からも好意的に受け止められている。
Maxwellアップグレードの告知後、BNBスマートチェーン上のトランザクション数は49%急増し、機関投資家や開発者の間での期待感が高まっている。
バイナンスのチャンポン・ジャオ創業者やパートナー企業もこの戦略を支持しており、暗号資産(仮想通貨)インフラ全体のトレンドと一致している。
技術的な改善点として、バリデーター間の通信効率化やブロック同期の高速化、メモリ使用量の削減などが挙げられる。
これらの改良は、DeFiへの参加者増加や、DEXの取引量拡大、NFTのやり取りの効率化に直接つながる。
BNBチェーンは長期的な視点として、BNBスマートチェーンをスケーラブルで低コストな分散型アプリ向けネットワークとして確立することを目指している。
今回のアップグレードは、仮想通貨エコシステムの機能性を広げ、普及を促進するための重要な一歩となる。