RWA大手Securitize、イーサリアムでトークン化ファンド設立

デジタル資産証券化プラットフォームのSecuritizeは29日、BNY Mellonと提携しAAA格付けのローン担保証券を裏付けとするトークン化ファンドを立ち上げた。
このファンド「Securitize Tokenized AAA CLO Fund(STAC)」は、イーサリアム(ETH)のブロックチェーン上で運用される。
伝統的な金融資産をオンチェーン化する画期的な試みであり、機関投資家にとって新たな投資機会を示すものだ。
伝統金融とブロックチェーンの融合
今回の提携において、BNY Mellonはファンドの原資産のカストディサービスを提供し、同社傘下のInsight Investmentがポートフォリオ管理を担当する。
この仕組みは、AAA格付けのCLOをイーサリアム上でデジタルトークンとして表現するもの。
現実資産のトークン化によって、伝統金融と分散型金融(DeFi)を接続する新たな資産クラスを生み出す。
Securitizeは、ストラクチャード・クレジットをオンチェーン化する初の事例であり、ブロックチェーン技術がもたらす透明、効率性を活用していると説明した。
巨大市場への挑戦と機関投資家の関心
世界のCLO発行額は1.3兆ドルを超える。SecuritizeとBNY Mellonは、この巨大市場をターゲットに、デジタル証券化の新しい枠組みを構築しようとしている。
Securitizeのカルロス・ドミンゴCEOは、「デジタルインフラを通じ、高品質なクレジット商品のアクセス性と透明性を大幅に向上させる第一歩だ」とコメント。
この試みは、決済遅延やアクセス制限、市場の不透明性といった伝統金融が抱える課題を解消するものとされる。
RWAトークン化市場はすでに355億ドル規模に達し、2033年には18.9兆ドルに拡大するとの予測もある。
資本市場の変革とDeFiへの波及
この動きは、BNY Mellonが推進するデジタル資産戦略とも一致している。
同行はすでに複数のデジタルカストディ事業を展開しており、今回の提携はその延長線上に位置づけられる。
Securitizeも、特別買収目的会社のCantor Equity Partners IIとの12.5億ドル規模の合併を通じて株式公開を予定。
今回のファンド発表は同社の成長戦略をさらに加速させる動きとみられる。
また、機関投資家向けクレジットプロトコル「Grove」が、ガバナンス承認を前提として1億ドルをこのファンドに出資予定であることも判明した。
これは、DeFiとTradFiの橋渡しを目指す象徴的な動きであり、トークン化資産市場への機関投資家の関与を後押しするだろう。
このような大手金融機関の参入は、他の仮想通貨銘柄を含め、次世代金融の拡大を加速させるとみられ、市場全体の信頼性を高めることにも繋がるだろう。