WindowsとmacOSユーザーへ警告|新たな仮想通貨ウイルス発見

セキュリティ企業Checkmarxの脅威研究チームは30日、Python Package Index(PyPI)リポジトリで新たな暗号資産(仮想通貨)の悪質なプログラムを発見した。
攻撃者は仮想通貨取引ツールを装い、ユーザーの機密データを窃取し、仮想通貨ウォレットから資産を奪取しようと企んでいた。
偽装された取引支援ツール
研究チームによると、このマルウェアは「CryptoAITools」という名称でPyPIとGitHubのリポジトリにアップロードされていた。
攻撃者はグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を巧妙に利用し、マルウェアが悪意のある活動を実行している間、ユーザーの注意をそらす手法を取っていた。
このマルウェアはWindowsとmacOSの両方のオペレーティングシステムを標的とし、インストール直後に自動的に活性化する仕組みになっていた。
複数の主要ウォレットが標的に
Checkmarxの研究者イェフダ・ゲルブ氏の分析によると、このマルウェアはMetaMask、Trust Wallet、Atomic、Ronin、TronLink、Exodusなど、主要な仮想通貨ウォレットのユーザーを標的にしていた。
攻撃者はニーモニックフレーズの抽出やウォレットデータの復号化ユーティリティを装い、ウォレットの復元や管理に関心のあるユーザーを狙っていた。
さらに、ブラウザに保存されたパスワードや閲覧履歴などのデータも窃取対象としていた。
深刻な影響と対策
このマルウェアは、被害者の即時的な資産損失だけでなく、個人情報の窃取やプライバシー侵害といった長期的なリスクももたらす。
特にmacOSでは、Apple NotesやStickiesアプリケーションのデータまでも標的にしていた。
研究チームは、この攻撃がPyPIの悪意のあるPythonパッケージに限らず、他のプラットフォームや手法にも及んでいると警告している。
最先端の仮想通貨ウォレット






