OndoとPantera、現実資産トークン化へ|360億円ファンド設立

DeFiプロジェクトOndo Financeと大手暗号資産(仮想通貨)ベンチャーキャピタルPantera Capitalは3日、2億5000万ドル規模の共同イニシアチブOndo Catalystを明らかにした。
このファンドは、RWAのトークン化における技術発展を目的としている。
RWA分野は2022年の50億ドルから2025年半ばには240億ドル超へと急成長を遂げた。
Ondo Catalystが目指す金融の未来
Ondo Catalystは株式投資とトークンベースの出資を組み合わせ、国債や株式、コモディティといった伝統的な資産のトークン化プロジェクトを支援する。
Ondo Financeは、機関投資家向けのブロックチェーン基盤に関する専門知識を持っている。
一方、Pantera Capitalはベンチャーキャピタルとしての強力なネットワークを有しており、これらが伝統金融と仮想通貨市場の橋渡し役を担う。
主な目的として、オフチェーンの資産を上回る実用性を持つオンチェーン版資産の開発が挙げられる。
また、24時間365日の自動ポートフォリオ・リバランスやリアルタイムの市場操作を可能にするインフラ構築も目指している。
この背景には、トークン化に対する規制環境の好転がある。
トークン化はステーブルコインに次いで仮想通貨分野で2番目に成長が速いセクターとして位置付けられている。
さらに、従来の金融システムは断続的な稼働時間による非効率性を抱えており、24時間稼働する仮想通貨のインフラがこの課題を解決する。
例えば、オンチェーンの証券口座はリアルタイムでのリバランスを可能にする。
コインベースやロビンフッドといった大手企業もRWAトークン化に参入しており、競争が激化している。
提携の構造と市場への影響
Ondo Catalystは、スタートアップ企業への株式出資と、目標に合致するプロトコルへのトークン出資を通じて資金を投入する計画だ。
Ondo Financeのイアン・デ・ボード最高戦略責任者は、オンチェーン資産の機能性を高めるプロジェクトを優先する方針を強調した。
この提携では、Ondo Financeが時価総額10億ドルを誇るトークン化された米国債商品などのブロックチェーン基盤を提供する。
また、Pantera Capitalはベンチャーキャピタルとしての知見と広範なネットワークで貢献する。
この取り組みが成功すれば、金融における仲介業者への依存が減少し、不動産や知的財産などの資産の部分所有が可能になる。
これにより、多様な資産クラスへのアクセスが民主化されると期待されている。
この動きは、ブロックチェーンの透明性とプログラム可能性を活用して、既存の金融システムを近代化しようとする広範なトレンドを反映している。
これはDeFiの発展にも寄与する。