ナスダックとクラーケン提携、株式トークンの24時間取引提供

米証券取引所大手ナスダックは8日、暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンと提携し、トークン化された株式取引のフレームワークを開発することが分かった。
トークン化株式の24時間取引を実現へ
ナスダックは、クラーケンの親会社であるPayward(ペイワード)と提携し、規制された株式市場と分散型ブロックチェーンネットワークを結ぶ新たなゲートウェイを構築する。
この取り組みには、クラーケンが提供する「xStocks」フレームワークが活用される。同フレームワークはすでに250億ドル以上の取引高を記録しており、8万5000人の利用者を抱えている。
この技術を活用して、テスラやエヌビディアといった公開企業の株式をトークン化することが可能になる。
トークン化された株式は、議決権や配当の受け取り、コーポレートアクションへの参加など、従来の株式と全く同じ権利を保有者に提供する。
当初は欧州を中心とした米国以外の顧客を対象に、24時間365日のグローバルな取引環境を提供する予定だ。
この計画は、ナスダックが2025年9月に米証券取引委員会(SEC)へ提出した提案に基づいている。トークン化された証券を従来の証券と同じ識別コードで取引し、既存の決済機関を通じて処理することを目指している。
資本効率の向上
今回の提携は、伝統的な金融市場が抱える限界を克服することを目的としている。プログラム可能な株式を導入することで、資本効率の向上や異なる取引所間での相互運用性が期待される。
また、流動性を分散させることなく、株式を現物取引やデリバティブ、分散型金融(DeFi)の担保として幅広く活用できるようになる。
クラーケンのアルジュン・セティ共同CEOは、統一された担保システムが投資家のポートフォリオ活用を大幅に強化すると強調した。
一方、ナスダックのタル・コーエン社長は、市場インフラを近代化するために発行体を中心としたアプローチを重視する姿勢を示している。
ペイワードは顧客の身元確認(KYC)やマネーロンダリング対策(AML)を担当し、対象地域における決済の基盤として機能する。
SECは2026年に、トークン化された株式を従来の証券と同様に扱うとする声明を出しており、規制面での環境整備も進んでいる。
ブラックロックなどの大手金融機関によるトークン化の動きも追い風となっている。両社はSECの最終承認を待って、2027年上半期のサービス開始を目標としている。