メタプラネット、BTC保有量1万枚達成|企業ランキング9位へ

メタプラネットは16日、ビットコイン(BTC)1112枚を追加購入し、保有量が1万枚の大台に到達した。
購入総額は約117億2000万円で、平均取得価格は1枚あたり10万5435ドルとなった。
暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの9267BTCを上回り、世界第9位のビットコイン保有上場企業となった。
2027年に21万BTC保有目指す
今回の購入資金は、同日発表された2億1000万ドルのゼロクーポン社債で調達した。
債券の償還期限は12月に設定されているが、早期償還も可能となっている。
メタプラネットの累積ビットコイン取得額は約9億4700万ドルに達し、平均取得単価は9万4697ドルとなった。同社の年初来BTCイールドは266.1%を記録している。
サイモン・ゲロヴィッチ最高経営責任者は、今回の1万BTC達成について「アジア最大のビットコイン保有企業としての地位を確立した」と述べた。
同社は6月上旬に大幅に上方修正した新戦略により、2027年末までに21万BTCの保有を目指している。
株価急騰で時価総額1兆円超
1万BTC達成の発表を受け、メタプラネットの株価は東京証券取引所で22%急騰し、1830円で取引を終えた。年初来では400%を超える上昇率となっている。
同社は今年1月に発表した、21ミリオンプランで933億円を調達し、その後6月には史上最大級となる7700億円の新株予約権発行を決定した。
555ミリオンプランと呼ばれるこの資金調達により、さらなるビットコイン購入を加速させる方針だ。
メタプラネットはアジアのストラテジーとも呼ばれ、米ストラテジー社の戦略を参考にしたおすすめ仮想通貨の財務戦略を採用している。
同社は21万BTCという目標について「ビットコイン総供給量2100万枚の1%に相当する排他的なクラブへの参入」と位置付けている。
5月から大型購入を継続
メタプラネットは5月以降、大規模なビットコイン購入を継続している。
5月13日に1241BTC、19日に1004BTC、6月2日に1088BTCをそれぞれ購入し、今回の1112BTC購入で念願の1万BTC達成となった。
同社の新しい仮想通貨事業による収益は、オプションプレミアム収益化を中心に好調に推移している。
第1四半期の売上高は8億7700万円と前年同期比約940%増加し、営業利益は過去最高の5億9300万円を記録した。
メタプラネットは円安リスクに対するヘッジ手段としてビットコインを位置付けており、保有分は長期的な準備資産として無期限に保有する方針を示している。