イーサリアムのガス料金、年初来の最高値を記録

イーサリアム(ETH)ブロックチェーンのガス料金は5日、暗号資産(仮想通貨)市場の急落に伴い、2024年の最大値となる985gweiを記録した。
同チェーンのガス料金は、3月5日に2024年の最高値となる83gweiを記録したのち、低下の傾向を見せていた。
執筆時点では、平均で4gweiとここ最近の水準まで下がっている。
仮想通貨市場が暴落
米労働省労働統計局(BLS)は2日、米国雇用統計の結果を発表した。そこで示された数値が、市場予想よりも悪かったことなどを受け、株式や仮想通貨を含む金融市場に大きく影響を与えていた。
ビットコイン(BTC)の価格は、一時5万ドルを割り込む場面も見られた。執筆時点では、約5万5000ドルまで回復している。
このような急激なボラティリティ(変動幅)の上昇により、仮想通貨取引所や分散型金融(DeFi)でポジションの手仕舞いや清算が相次いでいる。
イーサリアム上のDeFi精算額は、過去24時間で約500億円を超えた。これは、2024年初来の最高値となる。
また、バイナンスやバイビットなどの仮想通貨取引所でも、過去24時間で5億ドルを超える清算を記録している。
仮想通貨が暴落|DeFi精算額、過去24時間で500億円以上に
取引量が停滞するイーサリアム
イーサリアムは今回、市場のボラティリティ急増によってガス料金の高騰が見られた。しかし、ネットワークの取引件数は、過去7日間で平均は112万件と2月以来の水準まで落ち込んでいる。
これは、イーサリアムのレイヤー2ネットワークが台頭し、トランザクションコストの軽減が促進されていることが主な要因と考えられている。
レイヤー2ネットワークは、「ロールアップ」といわれるメインネット(レイヤー1)の処理を肩代わりする技術となり、処理環境や取引手数料における問題を解決する。
レイヤー2の預かり資産は、執筆時点で約350億ドルを超えており、Arbitrum、Base、Optimismがもっとも大きな規模のネットワークとなっている。
このようなレイヤー2台頭により、ガス料金として使用されるETHトークンのバーン率は低下し、インフレの傾向を見せている。
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