ビットコイン、10万ドル目前で再び心理的抵抗線で推移

ビットコイン(BTC) BTC -0.38%は8日、10万ドル(約1,430万円)の心理的節目に再び迫っている。
10万ドル目前で値動きが活発化
直近では2月以来となる高値圏を記録し、99,200ドルから99,700ドルの間で推移した。
一時99,894ドルまで上昇したが、その後米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利の据え置きを決めたことを受け、価格は96,100ドルまで一時下落した。
しかし、短時間で買い需要が強まり、相場は再び持ち直した。これは、強い買い支えが95,000〜96,000ドル(約1,358万円〜1,372万円)付近に存在することを示している。
市場では、米国の政策動向や世界経済の不透明感がビットコイン(BTC)への避難的な需要を増やしているとの声が多い。トランプ政権下の通商政策への懸念も影響し、リスクヘッジ資産としての注目度が上昇している。
機関投資家と市場心理の変化
金融大手モルガン・スタンレーがE*Trade(イートレード)で現物暗号資産(仮想通貨)取引の導入を検討しているとの報道や、ストラテジー社の追加ビットコイン購入計画が伝えられたことで、市場には強気ムードが広がった。
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また、テクニカル分析ではペナント型の上抜けやアナリストによる50万ドルから100万ドルといった強気予想が話題となり、投資家の期待が高まっている。著名な投資家アーサー・ヘイズ氏なども、10万ドル超え時には20万ドルやそれ以上を目指す動きが加速すると見ている。
心理的節目突破への期待と影響
ビットコインが10万ドルの大台を明確に突破した場合、市場心理の転換点になるとの見方が強い。インフルエンサーや多くのアナリストは、節目超えが個人投資家の参入や取引量の増加、さらなるメディア注目を呼び込む起爆剤になると指摘している。
一方で、ビットコインは伝統的な金融市場との連動性が薄れつつあり、FOMCのような大きな経済イベント後にも独自の値動きを見せている。この傾向は、仮想通貨の次に流行るものを模索する動きとも関連し、仮想通貨が新たな資産クラスとして市場で確固たる地位を築きつつあることを示唆している。
今後も10万ドルという節目を巡る攻防が続きそうだが、強気派と慎重派の見方が交錯する中で、投資家は市場動向とリスク要因を注視する必要がある。
追記:日本時間9日深夜、ビットコインが2025年1月以来となる節目の10万ドルを再び突破した。
直近の最高値は、2025年1月20日のトランプ米大統領2期目就任式の日に記録した約10万9,000ドル。その後、価格は一時30%下落し、2月には9万1,441.89ドルまで下がったが、5月1日時点で9万7,483ドルまで回復していた。

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