米英仏シンガポールの仮想通貨所有率|Gemini調査で明らかに

暗号資産(仮想通貨)取引所のGeminiは10日、2024年版「グローバル仮想通貨状況報告書」を発表した。
この報告書は、米国、英国、フランス、シンガポールにおける仮想通貨の所有状況や投資家の意識を詳細に分析している。
4カ国の仮想通貨所有率はほぼ横ばい
報告書によると、2022年から2024年にかけて、主要4カ国の仮想通貨所有率はほぼ横ばいで推移している。
米国では21%、英国では18%と変化がなく、フランスでは16%から18%へとわずかに増加した。一方、シンガポールでは30%から26%へと若干の減少が見られた。

Geminiのマーシャル・ビアー最高執行責任者(COO)は、「仮想通貨投資家は、長年にわたる数々の市場サイクルを通じてその回復力を証明してきました。最近の市場低迷も例外ではありませんでした」とコメントしている。
投資家の意識と将来展望
調査結果によると、仮想通貨所有者の57%が自身の投資ポートフォリオに仮想通貨を組み込むことに「快適さ」を感じていることが明らかになった。さらに、多くの過去の所有者が近いうちに仮想通貨市場に再参入する意向を示している。
仮想通貨所有者の約3分の2(65%)が長期的な投資可能性を理由に仮想通貨を購入・保有しており、約5分の2(38%)がインフレヘッジとして保有していると回答した。
米国におけるETFの影響と政治への関心
米国では、仮想通貨所有者の約37%がETF(上場投資信託)を通じて仮想通貨を保有していると回答した。
これは、最近承認されたビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物ETFが安定成長をもたらしていることが、原因とみられる。
また、米国の仮想通貨所有者の大多数(73%)が11月の選挙で候補者の仮想通貨政策を考慮すると回答しており、仮想通貨が初めて選挙の争点となる可能性が示された。
ジェンダーギャップと規制の影響
報告書は、仮想通貨所有におけるジェンダーギャップの存在も指摘している。2024年の調査では、仮想通貨所有者の69%が男性、31%が女性と、2022年の58%対42%と比較してギャップが拡大している。

一方で、規制の不透明性が投資の障壁となっていることも明らかになった。米国と英国では非所有者の約38%が、フランスでは約32%が、シンガポールでは約49%が規制に関する懸念を投資の障害として挙げている。
日本の仮想通貨所有率と国際比較
MMD研究所が2023年11月に実施した日本の調査によると、仮想通貨取引所サービスの利用経験者は10.8%にとどまっている。この数字は、Gemini調査の4カ国と比較すると大きく下回っている。
日本では、性年代別で最も利用経験が高いのは男性20代の21.4%で、次いで男性30代の20.6%となっている。この傾向は、Gemini調査で示された国際的なジェンダーギャップと一致している。
興味深いのは、日本の調査で「知っている仮想通貨取引所サービスがある」と回答した割合が29.1%にとどまっていることだ。この認知度の低さが、日本の仮想通貨所有率の低さに影響している可能性がある。
また、日本では「楽天ウォレット」「bitFlyer」「Coincheck」が利用率上位を占めている。
特に「楽天ウォレット」と「メルカリのビットコイン取引サービス」では「ポイントで購入できた」ことが利用開始のきっかけとなっている。これは、日本特有のポイント経済が仮想通貨市場にも影響を与えていることを示唆している。
これらの調査結果は、仮想通貨市場における日本と海外の差異を浮き彫りにしている。日本市場では、認知度の向上や利用しやすいサービスの提供が今後の課題となるだろう。
一方で、ポイント経済との連携など、日本独自の強みを活かした市場拡大の可能性も示唆されている。