USDC発行のサークル社、新たに規制対応の自動化ツールを発表

ステーブルコインUSDCの発行元であるCircle社は25日、開発者向けに新しいコンプライアンスツール「Compliance Engine」をリリースした。
このツールは、仮想通貨プロジェクトの開発者や企業が法令順守を簡単に行えるよう設計されている。
ステーブルコインとは
ステーブルコインは、特定の資産(多くの場合は法定通貨)と連動して価値を保つように設計された暗号資産(仮想通貨)だ。USDCの場合、1USDCが常に1米ドルとほぼ同じ価値を維持するよう運用されている。
これにより、他の仮想通貨に比べて価格変動が少なく、より安定した取引や決済が可能となっている。
Compliance Engineの主な機能
Compliance Engineには、以下のような機能が搭載されている。
- 取引スクリーニング:リスクの高い取引を検出
- 取引モニタリング:高リスクな行動を確認
- トラベルルールへの対応:国際送金規制に準拠
- 複数のブロックチェーンに対応:イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、アバランチ、ポリゴンに対応
- 利用量に応じた料金体系
- APIやデータ分析が統合されたダッシュボード
- 不正利用者のウォレットをブロックするリスト作成
- 当局への取引報告
これらの機能により、開発者は煩雑な作業から解放され、コンプライアンス対応に集中できるようになる。
Circle社CEOのコメント
Circle社のジェレミー・アレア最高経営責任者(CEO)は、次のようにコメントしている。
「私たちは過去10年間で素晴らしい能力を築き上げてきました。今回、その能力を開発者や運用チームに提供し、ブロックチェーン上で金融アプリケーションを構築できるようにしています。」
🚀 Compliance Engine for Programmable Wallets is now live on Circle Console!
Compliance Engine, the latest feature added to our infrastructure platform, helps businesses protect their users with ease through customizable, automated compliance checks. pic.twitter.com/4jUhBXFHKS
— Circle (@circle) September 24, 2024
コンプライアンスの重要性
Circle社は、コンプライアンスへの投資が長期的な成功につながると考えている。法令順守は新しい製品やサービスを提供する際に不可欠であり、これを怠ると顧客や投資家を失う可能性がある。
適切なコンプライアンス対応は、顧客と規制当局の双方から信頼を得ることにつながる。Circle社は、この新ツールによって仮想通貨業界全体の信頼性向上を目指している。
今後の展開
現時点では、取引モニタリングツールやトラベルルール対応機能はまだ利用できない。しかし、今後数週間以内に提供開始される予定だ。
USDCの市場価値は約350億ドル(約5兆400億円)に達し、24時間取引量も15%増加している。Compliance Engineの登場により、USDCの採用がさらに加速する可能性がある。
仮想通貨業界では、規制当局の監視が厳しくなる中、コンプライアンス対応の重要性が高まっている。Circle社の取り組みは、業界全体の健全な発展に貢献すると期待されている。
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