トランプDeFi「WLFi」と利付ステーブル発行「Ethena」が提携

ドナルド・トランプ次期大統領が支援する分散型金融(DeFi)プロジェクト「World Liberty Financial(WLFi)」は19日、米ドル連動型の独自ステーブルコインを発行する大手DeFi「Ethena」との提携を発表した。
Ethenaは、合成ステーブルコイン「USDe」および利回り付きステーブルコイン「sUSDe」を発行するDeFiだ。執筆時点の預かり資産額(TVL)は、60億ドル(約9200億円)を超えている。
今回のコラボレーションの第一歩として、WLFiの提供するDeFi上で「sUSDe」を担保資産として導入することを目指す。
「Ethena」とは?
Ethenaが発行する「USDe」は、担保資産として指定された暗号資産(仮想通貨)のロングとショートを組み合わせたポジションを形成するデルタヘッジ戦略によって価値が裏付けされている。
またユーザーは、USDeをステーキングすることでsUSDeを獲得。担保資産の利回りとショートポジション構築時の資金調達率から発生した利回りが獲得できる。執筆時点の年間利回りは、27%となっている。
さらに、ガバナンストークンである「ENA」も発行しており、ステーキングして追加利回りの獲得も可能だ。
WLFiは最近、仮想通貨を追加購入する動きを見せており、執筆時点で80万ドル相当のENAトークンの購入していた。
担保資産に「sUSDe」を導入
今回の提携を通じてWLFiは、今後提供する「Aave(V3)」を利用したレンディング(貸借)サービス上で、sUSDeを担保資産として預入可能になることを計画している。
これによりユーザーは、イーサリアム(ETH)やテザー(USDT)のような仮想通貨を借りる担保としてsUSDeが利用できるようになるという。
ただし同プロジェクトは、Aaveの仕組みを利用するための承認を待っている段階だ。そのため、承認されないもしくはsUSDeが担保資産として利用できない場合、新たな統合ポイントを模索するという。