TORICOが決算発表、イーサリアム運用で評価損計上

漫画全巻ドットコムを運営するTORICOは14日、2026年3月期の通期連結決算を発表した。
営業損失は縮小も経常損失が拡大
TORICOは、EC事業の不採算部分を見直している。利益率の高いイベント事業への資源集中を進めた結果、営業損失は約6778万円となり前期から大幅に改善した。
売上高は約31億8752万円を記録し、イベント関連の売上が全体の粗利益に大きく貢献した。
一方で、経常損失は約3億4015万円と拡大し、親会社株主に帰属する当期純損失は約3億6499万円となった。
この経常損失の拡大は、同社が推進する暗号資産(仮想通貨)のトレジャリー戦略に起因する。
期末時点でのイーサリアム(ETH)の市場価格が取得原価を下回ったためだ。
同社は約2億5410万円の仮想通貨評価損を営業外費用として計上している。本業の収益性が向上する中で、仮想通貨の価格変動が財務に与える影響の大きさが浮き彫りになった形だ。
イーサリアム運用戦略の現状と今後
同社は2025年から計画的にイーサリアムを取得している。単なる保有にとどまらず、ステーキングや分散型金融(DeFi)での運用を組み合わせた収益化を図っている。
日本一のイーサリアム運用会社を目指すという目標を掲げ、企業資産としての積極的な活用を模索している。
2026年3月末時点でのイーサリアム保有量は約2474 ETHに達した。取得原価は約10億8029万円であったが、貸借対照表上の計上額は約8億2619万円となっている。
さらに5月12日には約1795万円で50 ETHを追加取得し、累計保有量は約2669 ETHとなった。
次期の業績予想では、売上高29億1000万円、営業利益ゼロを見込んでいる。既存事業の収益構造を改善しつつ、イーサリアムの運用を通じた新たな財務モデルの確立を進める方針だ。
ターゲットバイ戦略と呼ばれる手法も活用し、オプション取引を通じて取得単価の低減を図っていく。