SBIと楽天が仮想通貨投信を販売、2028年解禁か=報道

SBI証券および楽天証券は16日、金融庁が解禁に向けて法整備を進める暗号資産(仮想通貨)を組み入れた投資信託を販売する方針を固めたと報じられた。
2028年の法改正を見据えた証券各社の動き
報道によると、国内の主要証券会社が仮想通貨を組み入れた投資信託の取り扱いに向けて動き出している。SBI証券や楽天証券は、金融庁の法整備が完了次第、関連商品の販売を開始する予定だ。
2028年に予定される法改正では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などが投資信託法上の「特定資産」として認められる見通しとなっている。
日経新聞が国内主要証券18社を対象に実施した調査では、野村證券や大和証券など11社がルール整備後の販売に前向きな姿勢を示した。
商品を提供する運用会社側でも、野村アセットマネジメントやSBIグローバルアセットマネジメントが準備を進めている。
直接仮想通貨を保有する国内初の投資信託の組成に向けた検討が本格化している状況だ。
SBI証券は、グループ会社が開発する流動性の高い仮想通貨を組み入れたファンドを取り扱う見込みだ。
一方の楽天証券は、スマートフォンのアプリを通じて顧客が手軽に売買できる仕組みを模索している。
米国での現物ビットコインETF承認など、国際的な市場の拡大も国内の動きを後押ししている。また、米国ではイーサリアムの現物ETFも承認されており、多様な銘柄への投資機会が広がっている。
税制改正と投資家保護に向けた金融庁の取り組み
金融庁は現在、金融審議会を通じて仮想通貨を金融商品取引法上の金融商品として再定義する作業を進めている。この動きは、政府が掲げる「資産運用立国」戦略の一環として位置づけられている。
仮想通貨を伝統的な金融商品と同じ法規制の下に置くことで、市場の透明性を高め、投資家保護を強化する狙いがある。
未規制の市場や海外取引所でのトラブルから消費者を守るための重要な一歩となる。
法整備と並行して、税制改正の議論も進展している。現在の日本の税制では、個人の仮想通貨取引による利益は最大55%の税率が適用される可能性がある。
しかし、上場予定の仮想通貨ETFや投資信託には、株式などと同様に20%の申告分離課税が適用される見込みだ。
税制や法的な扱いが他の金融資産と同等になることで、税金や保管への懸念から直接の取引を避けていた投資家の参入を促す効果が見込まれる。
一方で、本格的な普及に向けては解決すべき課題も残されている。ハッキングや資産流出を防ぐためのカストディ(保管・管理)リスクの管理方法や、価格変動の激しい商品に対する販売ルールの適用などが挙げられる。
金融庁は2028年頃までに詳細なルールと監督体制を確立し、安全な市場環境の構築を目指している。