FRB、特別監督プログラム終了|仮想通貨規制を通常監督に統合

米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、2023年から実施してきた新規活動監督プログラムを終了し、今後は暗号資産(仮想通貨)やフィンテック関連分野の監督を通常の監督プロセスに組み込む方針を示した。
このプログラムはマイケル・バー副議長の主導で立ち上げられたもので、急速に拡大する暗号資産や新技術に伴うリスクを把握することを目的としていた。
FRBは約2年間の運用を通じて十分な知見が得られたと判断し、統合へ移行することを決定した。
FRBの決定と規制方針の変化
FRBが特別監督プログラムを終了した背景には、2025年以降の規制方針の転換がある。ドナルド・トランプ大統領の再任後、米国の金融規制当局は仮想通貨に対する従来の厳格な姿勢を徐々に緩和している。
実際、今年4月には銀行が新たに仮想通貨関連業務へ参入する際に必要とされていた事前承認ガイダンスが撤回された。さらに、通貨監督庁(OCC)や連邦預金保険公社(FDIC)も同様に制限的な方針を取り下げ、リスク管理を前提に各銀行が独自に判断できる体制へ移行している。
加えて、証券取引委員会(SEC)もデジタル資産市場の拡大に対応する形でルール改正を進めている。
こうした動きの背景には、シンシア・ルミス上院議員をはじめ、仮想通貨に前向きな姿勢を示す議員たちの働きかけもある。過度な規制を避け、明確なルールづくりによって市場の健全な成長を促すことが、現在の米国における基本方針となっている。
市場への影響と今後の見通し
FRBは特別監督プログラムを廃止する一方で、仮想通貨やフィンテックを取り扱う金融機関に対しては、標準的なリスク管理体制の順守を引き続き求めている。つまり、伝統的な銀行業務と同様の枠組みの下で監督を行う姿勢を示した格好だ。
この発表は、デジタル資産業界にとって大きな前進と受け止められている。特に2022年から2023年にかけて大手仮想通貨企業の破綻が相次いだことを踏まえれば、当局が一定の理解を深め、市場の成熟を意識した対応を取り始めた証左といえる。
市場の反応も好意的で、発表後にはビットコイン(BTC)の価格が上昇基調を示した。専門家の間では、今回の措置が規制環境の正常化に対する投資家の信頼感を高めた結果と分析されている。
ただし一部の専門家は、今後の規制当局の注視対象としてDeFiの動向を挙げており、新たなリスク管理の枠組みが求められる可能性も指摘されている。