ビットコイン大口投資家が7月に84,000BTCを買い増し

ビットコイン(BTC)の大口投資家、いわゆる「クジラ」たちが、7月に過去10年で最大規模の蓄積を行った。IntoTheBlockとTrading Viewのデータによると、BTCの流通量の0.1%以上を所有するアドレスが、7月中に8万4000BTC以上(約8130億円相当)を蓄積したという。
この動きは、2014年10月以来最大の規模となった。当時、ビットコイン(BTC)は11か月ぶりの安値を記録していた。今回の蓄積も、7月初旬の827万円割れの価格下落時や、1037万円までの回復過程での一時的な停滞時に行われたとみられる。
クジラたちの強気な姿勢の背景
この戦略的な蓄積は、752万円から1053万円の間での長期的な価格調整局面が、最終的には強気相場へのブレイクアウトで終わるという強い確信を示している。
この自信の背景には、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測がある。CMEのFedWatchツールによると、トレーダーは9月の利下げ(5.25%~5.00%)確率を86.5%と見積もっている。
また、ステーブルコインを通じた新規資本流入も強気相場を後押ししている。IntoTheBlockのデータでは、7月のステーブルコインの時価総額が2.22%増加し、約24兆6700億円に達した。これは2022年4月以来の高水準だ。
マウントゴックス問題の影響後退
最近の価格変動は、ドイツでのビットコイン売却や、破綻した日本の取引所Mt. Goxの債権者への返済のためのビットコイン移転に起因していた。しかし、水曜日に約3760億円相当のビットコインが移転されたにもかかわらず、価格は安定を保っている。
分析企業のGlassdoorは、債権者の多くが長期保有者であると予想している。これにより、今後数週間にわたる売り圧力が緩和される可能性が高い。
このような大規模な動きにもかかわらずビットコインの価格が安定していることは、市場の強さと価値への持続的な信頼を示している。これは今後数か月の価格動向に興味深い前例を示すとともに、高い投資機会を浮き彫りにしている。