アマゾンにビットコイン投資提案、総資産5%の保有検討へ

アマゾンの株主および米国の政策提言機関ナショナルセンター・フォー・パブリックポリシー・リサーチ(NCPPR)が6日、アマゾンの総資産5,850億ドル(約87兆円)のうち、少なくとも5%にあたる約292億ドル(約4.4兆円)をビットコイン(BTC)で保有するよう提案した。
アマゾンは現在、現金や債券などの伝統的な資産で保有する約880億ドル(約13.1兆円)について、インフレによる価値の目減りが懸念されている。今回の提案は、暗号資産(仮想通貨)ビットコインが史上最高値を更新する中で行われた。
インフレ対策としてビットコイン保有を提言
NCPPRは提案書の中で、「現金や債券だけでは株主価値を十分に守れない。ビットコインは現時点で価格変動の激しい資産ではあるものの、企業には短期的な価値向上だけでなく、長期的な株主価値を最大化する責任がある」と指摘した。
ビットコインは執筆時点で9万7,020ドル(約1,450万円)で取引されており、前日比3%超の下落となっている。12月8日には過去最高となる10万3,679ドル(約1,545万円)を記録し、過去1カ月で27%上昇している。 BTC +2.67%
マイクロソフトでも同様の株主提案
NCPPRは既に、マイクロソフトに対しても同様の提案を行っており、12月12日に株主総会での投票が予定されている。
マイクロストラテジー創業者兼エグゼクティブチェアマンのマイケル・セイラー氏も、マイクロソフトの取締役会に対し、2,000億ドル(約29.8兆円)相当の資本配分をビットコインに転換するよう提案。同社は、企業としては世界最大となる約420億ドル(約6.3兆円)相当のビットコインを保有している。
インフレ懸念が背景に
米国のインフレ率は、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを開始した直後の9月に2.4%、10月には2.6%を記録。消費者物価の上昇率は依然としてFRBの目標である2.0%を上回る水準で推移している。
アマゾンの業績は好調を維持
シアトルを拠点とするアマゾンは、クラウドコンピューティングと広告事業が牽引し、9月30日終了の第3四半期の売上高は前年同期比11%増の1,589億ドル(約23.7兆円)に到達。純利益も過去最高となる153億ドル(約2.3兆円)を達成した。
株価は執筆時点で228ドルを記録しており、2024年初めからの上昇率は52%に達している。NCPPRは、このような業績好調の中でも、長期的な株主価値の保護が必要だと訴えている。