BTC創業者サトシ・ナカモトの正体はアダム・バック氏か=報道

米紙ニューヨーク・タイムズは8日、サトシ・ナカモトの正体がアダム・バック氏である可能性を報じた。
状況証拠と言語分析が示す共通点
サトシ・ナカモトは、ビットコイン(BTC)の生みの親とされる匿名の人物だ。
同紙のジャーナリストによる18カ月に及ぶ調査で、ブロックストリームのアダム・バックCEOとの間に複数の共通点が浮かび上がった。
バック氏が1997年に発明したシステムは、2008年のビットコインのホワイトペーパーで引用されている。
言語学者による文体分析も、両者の関連性を裏付ける根拠として挙げられた。12人の候補者を対象にした調査で、バック氏の文章はサトシと最も高い一致を示した。
ハイフンの使い方や特定の技術用語など、言語的な特徴に多くの共通点が見つかった。
サトシが活動を停止した2008年から2011年にかけて、バック氏も公の場から姿を消していた。決定的な証拠となる初期の暗号鍵による署名などは確認されていない。
一方で、この分析結果には偏りがあるとの指摘も出ている。バック氏の過去のテキスト量は他の候補者の20倍に上るため、単純な比較は難しい。
本人は否定、コミュニティも懐疑的
バック氏はエルサルバドルで行われたインタビューで、報道の内容を6回以上にわたって否定。偶然の一致に過ぎないと主張し、メールのメタデータの公開も拒否した。
自身のX(旧ツイッター)でも、書き込み量が多いために統計的な偏りが生じたと反論した。
仮想通貨コミュニティの反応も冷ややかだ。
過去にもサトシの正体を巡る報道は何度もあったが、いずれも決定的な証拠を欠いていた。業界関係者の多くは、文体分析だけで個人を特定することの信頼性に疑問を呈している。
サトシのウォレットには現在、約110万BTCが保管されていると推定される。これは現在の価格で約700億ドルから800億ドルに相当する巨額の資産だ。
バック氏は、サトシの匿名性こそがビットコインをリーダー不在のデジタルゴールドとして保つために重要だと称賛した。特定の個人に依存しない仕組みが、規制圧力への耐性を高めている。
サトシの正体は依然として謎に包まれたままだ。サトシナカモト正体に関する議論は、今後も業界の関心を集め続けるだろう。