メタマスクがソラナ対応開始、ETHとの統合ウォレット実現

暗号資産(仮想通貨)ウォレットMetaMask(メタマスク)は28日、ブラウザ拡張機能にソラナ(SOL)ネットワークのネイティブサポートを追加した。
この統合により、ユーザーはイーサリアム(ETH)とソラナの両方の資産を単一のインターフェースで管理できるようになった。
モバイルアプリ版での対応も数週間以内に予定されている。
イーサリアム以外の初統合でマルチチェーン戦略推進
今回の統合により、MetaMask拡張機能の最新バージョンでユーザーはソラナをネイティブで使用でき、既存のイーサリアムアカウントと並んで1つのインターフェースで管理可能となった。
これまでユーザーはMetaMaskとソラナで複数のウォレットを管理する必要があったが、この問題が解決される。
MetaMaskは「ソラナは始まりに過ぎない」とし、今後数か月にわたってより多くの非EVMネットワークを追加し、ウォレットの使い分けを過去のものにすると表明。同社は「1つのウォレット、1つのインターフェース、すべてのネットワーク」をコンセプトに掲げている。
利用開始は簡単で、新しいソラナアカウントを作成するか既存のアカウントをインポートでき、MetaMaskが残高を自動検出する。
厳選されたオンランプサービスにより最適価格でのトークン購入や、イーサリアムからソラナへの新しい仮想通貨ブリッジ機能も提供される。
セキュリティ機能を強化してソラナエコシステムを安全に探索
MetaMaskは約10年間にわたってセキュリティを最優先に据えており、ソラナエコシステムの探索においても、リアルタイムアラート、悪意のあるDApp検出、トランザクションシミュレーションによってユーザーをより安全に保護すると説明している。
MetaMaskは世界中で年間1億人以上のユーザーに信頼されており、約10年間EVMチェーンで最も安全な仮想通貨ウォレットとしての地位を確立してきた。
現在、同じ鉄壁の保護をソラナでも提供している。
競合他社との差別化とモバイル展開
今回の動きは、ソラナネイティブウォレットのPhantom(ファントム)をはじめとする競合他社への対抗策としても位置づけられる。
Phantomは既にイーサリアムやビットコイン(BTC)を含むマルチチェーンサポートを提供しており、ソラナエコシステム内での認知度でも優位性を保っている。
MetaMaskの2025年ロードマップによると、5月のソラナ統合に続いて第3四半期にはビットコイン(BTC)の完全サポートも予定されている。
また、ガス手数料の削減から最終的な廃止を目指す取り組みも進められており、3月までにすべての取引でガス手数料を他のトークンで支払える機能の提供を計画している。