金融庁、無登録の仮想通貨業者を厳罰化|罰金最大1000万円へ

日本の金融庁は16日、暗号資産(仮想通貨)の無登録業者に対する罰則を大幅に強化する方針を固めた。
規制の根拠法を資金決済法から金融商品取引法(金商法)へ移管し、刑事罰を現行の「拘禁3年・罰金300万円」から「拘禁10年・罰金1000万円」へと引き上げる。
ミームコイン関連トラブルの増加や無登録販売の疑惑が相次ぐ中、2028年1月の新制度施行に向けた法案を近く召集される特別国会に提出する構えだ。
金商法移管で罰則を3倍超に引き上げ
日経新聞の報道によると、現行の資金決済法では無登録業者への刑事罰を「3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその両方」と定めている。
しかし、金商法への移管後は「10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金」へと変更される。
この規定は暗号資産取引業に限らず、無登録で店頭デリバティブ取引を勧誘する業者にも適用される方針だ。
法改正に伴い、登録業者の呼称も「暗号資産交換業者」から「暗号資産取引業者」へと変更される見込みとなっている。
背景には、ブロックチェーン技術の普及に伴う仮想通貨詐欺の増加がある。
直近では高市早苗首相の名を冠した「SANAE TOKEN」の無登録販売疑惑に金融庁が動くなど、詐欺的勧誘やトラブルへの対応が急務となっていた。
監視委員会の強制調査権限も拡大
新制度では証券取引等監視委員会の犯則調査権限が拡充され、刑事告発を視野に入れた強制的な立ち入り検査や証拠物の差し押さえが可能になる。
従来は警告書の送付や裁判所命令による営業禁止が主な手段だったが、取り締まりの実効性が大きく高まる。
インサイダー取引規制の新設・情報開示義務の強化・サイバーセキュリティ対策の整備など、ミームコインを含む仮想通貨市場全体の透明性向上を図る措置も盛り込まれる予定だ。
2025年12月の金融審議会ワーキンググループ報告で金商法移行が提言され、2026年2月に答申が承認されたことで法案作成が本格化。
新制度の施行は2028年1月を予定している。