コインベース、イーサリアム担保ローンを開始|BTCに続く動き

大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは20日、イーサリアム(ETH)を担保にした新たな融資サービスの提供を開始した。
このサービスにより、対象となる顧客は保有する仮想通貨を売却することなく、最大で100万ドル相当のステーブルコインUSDCを借り入れることが可能となる。
この融資機能は、DeFiプロトコルであるMorphoによって支えられており、Baseブロックチェーン上で動作する。
同社は、すでにビットコイン(BTC)を担保にした融資を提供している。
サービスは、ニューヨーク州を除く米国のほとんどの州で、本人確認済みのユーザー向けに提供される。金利は市場の状況に応じて変動する仕組みだ。
当初、融資の担保として使用されるのはラップドイーサリアム(WETH)となるが、将来的にはコインベースのイーサリアムトークンであるcbETHへの移行も計画されている。
担保率と清算の仕組み
この融資商品では、融資額対担保価値の比率(LTV)が最大75%に設定されている。
未返済の融資額と利息の合計が担保の市場価値の86%に達した場合、清算が実行される仕組みだ。
ユーザーがコインベースを通じて仮想通貨担保ローンを受ける際、オンチェーンでの取引を行うためのスマートウォレットを作成する必要がある。
担保となるイーサリアムはラップド形式に変換され、Morphoのスマートコントラクトに転送される。
コインベースのオンチェーン融資市場は、これまでに12億5000万ドル以上の融資が処理されており、現在8億1000万ドルの融資残高がある。アクティブな借り手のウォレット数は1万3500に上る。
透明性の高い融資モデルへの転換
今回の拡大は、仮想通貨担保融資市場の広範なトレンドに沿ったものだ。
2025年第3四半期には、市場規模が735億9000万ドルに達した。
このうち、透明性の高いプロトコルを通じたDeFiプラットフォームが市場シェアの66.9%を占めている。
この動きは、かつての不透明な信用モデルからの構造的な転換を示している。
2021年から2022年のブーム期には投機的で無担保の融資が横行したが、現在は透明性と完全担保を重視するモデルへと移行した。
ギャラクシー・リサーチのデータによると、DeFiレンディングアプリが市場の過半数を支配している。
コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、この製品がイーサリアム保有者にとって重要であると強調した。
長期保有者が資産を手放すことなく流動性を確保できる手段となるからだ。
トランプ政権による友好的な政策やステーブルコインに関する法整備が進む中、透明性の高い融資モデルが業界の標準となりつつある。