金融庁、口座開設直後の暗号資産送金に熟慮期間を設ける方針

仮想通貨規制
暗号資産ライター
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最終更新日: 

金融庁は15日、2026事務年度の金融行政方針を公表し、暗号資産を使った詐欺への対策を盛り込んだ。

新たに口座を開いた直後の利用者が、交換業者の外にあるウォレットへ暗号資産を移せないよう、一定の熟慮期間を設ける制度的対応を進める。7月に成立した改正金融商品取引法の施行に向けた監督指針の整備も、並行して進めるとした。

新規口座からの移転に熟慮期間、8月の要請に続く措置

15日に公表された金融行政方針は、詐欺などの被害金の受け渡しに暗号資産が使われる例を挙げ、2026年8月に暗号資産交換業者へ対策の強化を要請したと記した。要請に沿った対策が講じられているかは、引き続き確認する。

そのうえで、利用者が新規に口座を開設した直後に暗号資産をアンホステッド・ウォレットへ移転できないよう、一定の熟慮期間を設ける等の措置について、制度的対応を滞りなく進めるとした。アンホステッド・ウォレットは、交換業者を介さず利用者が自分で鍵を管理するウォレットを指す。ブラウザやスマートフォンで動くメタマスクのような形が該当する。

暗号資産交換業者そのものに対しては、安全な取引環境を整備する観点から、モニタリングと無登録業者への対応に取り組む。自主規制機関には、サイバーセキュリティの強化と、取扱暗号資産の審査や不公正取引の監視の実効性を高めるための機能強化を促す。

改正金商法の法執行準備と、オンチェーン金融フォーラムの立ち上げ

2026年7月15日に成立した改正法では、暗号資産に係る不公正取引規制と情報公表規制、それらの違反に対する課徴金制度が導入された。

証券取引等監視委員会の犯則調査権限の対象に無登録業が加わり、同委員会の申立てにより裁判所が無登録の暗号資産交換業者へ緊急差止命令を出せる仕組みも措置されている。方針は、この法執行のための所要の準備を着実に進めるとした。

デジタル金融の項では、ブロックチェーン技術を基盤とする「オンチェーン金融」の社会実装を促すと記している。「AI時代を見据えたオンチェーン金融フォーラム」を立ち上げ、技術・制度・監督に関する論点を検討する。資産のトークン化の発展も見据えて、証券決済の短縮化と高度化についても市場関係者と検討を進める。

クロスボーダー送金の高度化については、アジアとの官民政策対話の枠組みを掲げた。その一環として、2027年2月から3月に開かれるJapan Fintech Weekに合わせ、「アジア・デー2027」を開催すると記している。

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